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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
なんにせよあたしは 旧友から託される
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「そんな人手不足とか、人間じゃ難しい仕事を助けるゴーレムを作るんだ。」
「工業用ゴーレムならとうに出来ていてね。そろそろ近くの集落に売り込もうと企画している。」
とまぁ、宮本のやりたいことは簡単に言えば人助けだ。
お手伝いゴーレムを作り、この崩壊した世界で困っている人達の助けとなりたい。とのことだ。
「いいね、2人の事本にしていい?」
「本…?」
「うん。この世界で生きてるサーヴァントとマスターを書き記して本にするのがあたしのやりたいこと。ある意味偉人たちの伝記だね。」
「なるほど…。」
うんうんと頷く宮本。
すると、彼は急に立ち上がり、
「じゃあそんな葵に礼だ、ついてきてくれ。」
「は?」
宮本とアヴィケブロンが立ち上がり、付いてくるよう促す。
まだ食べ終わってはいないが仕方ない。2人について行くことにした。
「どうしたのさ、宮本。」
「見せたいもんがある。」
そういい実験室の一つの部屋に辿り着いた。
カードキーをスキャンし、パスワードを解除し、さらに声帯や虹彩認証、やたらと厳重なその扉をくぐり、ついにその部屋へと入る。
そこには
「な、なにこれ…人?」
厳重に閉ざされていた部屋の中には数人の人が。
皆給仕の服…いわゆるメイド服を着せられており目を閉じている。
まさかこれは…人間?
「違うよ。ゴーレムだ。」
「ご、ごおれむ?これが?」
ゴーレムと言えばごつくて、岩の巨人というイメージがある。
だが目の前にある"これ"はなんだ?
全然ごつくない。スマートだし、肌の色も人間のものとほぼ変わりない。
「マスターの要望にお答えし、多額の資金を費やし、実験に実験を重ねてようやく完成に至ったメイド型ゴーレムだ。まだプロトタイプだがね。」
「な、なるほど…。」
これがゴーレムなのはわかった。
でもまだ、あたしがここに連れてこられた意味が分からない。
「なぁ、宮本。これをあたしに見せてどうすんのさ。」
「やる、お前に。」
「…は?」
今、やるって言った?
「い、いやいやいや!だってこれ作るのにお金も時間も滅茶苦茶かかってるってさっき!」
「それがどうしたよ。あげるって。」
それがどうしたで済まされる問題ではない。
「それに葵さ、あの図書館式部さんと2人で片付けるつもりだったろ?」
「まぁ…そうだけど」
「だぅたらやるよ。このゴーレム、見た目とは裏腹にパワーもある。スピードもある。図書館にメイド、いいじゃない。」
と、あたしにここメイドゴーレムをあげることを絶対に諦めない宮本。
なぜそこまでして渡したいのか、さすがにあたしは疑問に思った。
「どうして?」
「?」
「どうしてって聞いてんの。家には招
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