我ら、栄光のADレイバー隊
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流石は昴。桜井とは違って気が利くな」
「ホント、ホント」
「何、その嫌味?」
そう言って不機嫌そうな桜井を側めに置いて、俺とマリがスポーツドリンクとエナジーバーを受け取った相手は、先程の会話にチラッと出てきた男子こと東原昴だ。
ポジションは桜井と同じく指揮・戦術分析担当であり、いざと言うときには桜井と同じ様に指揮車にて指揮・戦術分析を行うのがコイツの仕事だ。
だけど、性格は完全に正反対。桜井が血気盛んに自らトラブルに首を突っ込むタイプなのに対し、昴は冷静にトラブルを回避する事に全力を尽くすタイプ……。
同じポジションなのにどうして、ココまで正反対の奴が担当しているんだろう……。
因みに俺の乗る1号機の指揮を取るのは桜井で、残るマリの2号機を指揮しているのは昴だ。
あぁ……、全く持って苦労するぜ……、桜井の指揮で戦うと……。
だって桜井の指揮って……、「そこにDDTよ!!」「あー、もう面倒くさいから0距離射撃でぶちのめせ!!」と言った感じだぞ……。
この調子じゃ、『破壊神』と名高い特車2課第2小隊の悪名を……、既に受けついでるかもな……。
ふと将来に不安を抱いていた時だった。
「あ、いたいた」
……と言った感じで、桜井やマリとは別の女子の声が聞えて来る。
その声に俺達が一斉に声のした方に顔を向けると、そこに居たは同じレイバー隊のメンバーの女子……夕張佳代の姿があった。
コイツのポジションはイングラムを現場まで搬送する為の大型トラックの”レイバーキャリアのドライバー”だ。
まぁ、主な仕事は上にも書いてある様に基本的にはイングラムを事件現場まで搬送する事が主任務だ。
しかし、それ以外にもキャリアに積んでいるレイバー本体バックアップ用のコンピュータにて、レイバーのダメージなどをリアルタイムで把握、桜井や昴と言った指揮担当に伝え、それを元に犯人レイバーに有効な一手を考える材料にしたり、作戦後の整備の手助けなんかに有効活用する。
因みに俺達ADレイバー隊が使用しているレイバーキャリアは、民間中古車市場に出回っていた日野ディーゼル社製の大型トレーラーのヘッド部分を武偵局が格安で購入。
んで、その後に別のメーカーに頼んでレイバー輸送トレーラー部分を作らせ、ヘッド部分にレイバー本体バックアップ用のコンピュータ、遠隔操縦用コントローラー……と言った感じの物を付けて作った代物だ。
だから、特車2課に配備されている99式大型特殊運搬車の様に「仮眠用のベッド」等と言った「拠点として運用する為の装備」は一切無く、あくまで純粋に「レイバーを現場まで運び、起動させた後にデータを収集する専用作業車両」に過ぎないわけだ……。
これまた因みにだが……、少し前に東京で3日間、開かれた国際会議の警備に俺達A
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