ターン30 幻影の最終防衛ライン
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は髪に白いものが混じっていないが、もしかしたら染めているのかもしれない。
周囲への警戒は解かぬままに、デュエルディスクを構える糸巻。それを見てまた笑い、本源氏もその場で立ち上がった。
「せっかくの再会だが言葉は無用、か。ここに来たということは、何か嗅ぎつけてきたんだろう?それにしてもたった1人でやってくるとは、相変わらずの度胸だ」
「アンタこそ大したもんだぜ。兜建設の話を聞いてから、ここの部下を全員退避させたな?巴のバカが来るか、アタシが先に辿り着くか。どっちにしても、アンタ1人で迎え撃とうってか?」
「蛇ノ目も七曜もいないとなると、腕っぷし担当の人材難は否めないからな。俺のようなおっさんがここまでこき使われる羽目に追い込むとは、まったくデュエルポリスもひどいもんじゃないか」
まるで緊張のそぶりも見せず、手慣れた動きでデュエルディスクを起動する。自信に満ちたその動作のひとつひとつからはここに来たのが糸巻だろうが巴だろうが残さず返り討ちにするという気迫がにじみ出ており、無言のプレッシャーを正面から受け止めた彼女は……気が付けば無意識のうちに、獰猛な笑みを浮かべていた。
「悪いなあ……アタシにしてみりゃ、アンタらのどっちがこの抗争とやらに勝ってもろくなことにならないからな。この三つ巴の戦いは、デュエルポリスに制させてもらうぜ」
「「デュエル!」」
「俺のターン。どうだ糸巻、腕は鈍っていないか?魔法カード、おろかな副葬を発動。この効果によりデッキからトラップカード、幻影騎士団ミストクロウズを墓地に。そして幻影騎士団クラックヘルムを召喚。そして自分フィールドの戦士族モンスターをリリースすることで、手札のこのカードは特殊召喚できる。ターレット・ウォリアー!まずは軽い腕試し、これでターンエンドだ」
ひび割れた兜がゆらりと宙に浮かび上がり、両肩にそれぞれ砲門を装着した人型の戦士がそれを自身の小さな頭に乗せる。ターレット・ウォリアーはその効果による特殊召喚に成功した際、その攻撃力をリリース要因の攻撃力だけ上げる効果を持ち、これだけでその攻撃力は最上級モンスターにさえ匹敵するほどになった。
幻影騎士団クラックヘルム 攻1500
ターレット・ウォリアー 攻1200→2700
「腕試し、ねえ。事故ってんなら事故って言った方が身のためだぜ、アタシのターン!よし、不知火の武部を召喚、効果発動だ」
不知火の武部 攻1500
糸巻が呼び出したのは、薙刀を手にした赤い和装の少女。その薙刀を床に打ちつけると、炎の渦がその周りを揺らめきはじめる。
「召喚時に妖刀−不知火モンスターのリクルート、ただし発動ターンのアンデット縛り、か。その発動にチェーンして、手札から増殖する
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