ツインズ×戦士達
SAO番外-兄貴
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言おうとした。何故なら彼女の事を殺したのは自分だから。それと向き合っていく事は当然で、サチの事を考えない事は罪から逃げようとするだけの行動のはずだった。
「お前、それあたりまえじゃねぇんだぞ?」
「へ……」
「お前が俺にそう言う事を言うのってよ、別に誰が悪いわけでもねぇだろ?悪ぃけど俺そこら辺ドライだからよ。お前に謝ってやるとか、気の利いた事できねぇ」
「……ううん。それは、従兄が正しい……私は、勝手に自分のイラつきや嫉妬ぶつけているだけで……」
私は全く何も悪くない人物に苛立ちや嫉妬を全て向けていた。それなのに気の利いた言葉が欲しいのは、良くない。
少しだけ落ち着いた頭で、それを思い出し慌てて従兄の胸倉を離した。
「ほらな、そうやって自分から手を離せるだけで、お前もう十分つええんだよ」
「だから……何言って」
「10カ月だ」
「……え?」
「お前が罪に向き合い続けている時間だよ。大したことねぇと思うか?けどな、多分大の大人だろうが、これだけの時間自分の罪と……まして人の生き死に関わった罪に正面きって向き合うなんざ出来ねぇよ。大体の奴は死ぬ事に逃げるか、目をそらして忘れようとするかだ」
「そんな事……」
そんなことは無いと言おうとした。自分はきっと、気付かぬ内に罪から目を逸らしていると。けれどその言葉はある意味予想通り、遮られた。
「お前、さっきいったよな。“悔しい”って……お前、自分のした事の結果諦め切れてねぇんだよ。諦めきった奴は、“もうしょうがない”で済ますんだ。けどそうじゃねぇ奴ってなぁ、ずっと考え続ける。後悔し続けるもんだと俺は思ってる。お前は、ちゃんと向き合っていんだよ。今でもずっと、毎日後悔し続けていんだろう?」
「…………」
それは正しいような、間違っているような、中途半端な言葉だった。
「向き合い続ける事自体、お前がつええって証明なんだと、俺は思うがね」
それが従兄の言う、私の強さか……。そんなことないよ。私は強くなんてない。
「でも、それなら私はなんでサチから逃げたの?幸せそうなサチから逃げた事は、弱さじゃないの?」
「確かにそりゃ弱さだ。けどな、さっきも言ったけど、それはちっとベクトルが違う。」
「……どういう意味?」
「お前のそれは多分、お前のこれまでが無駄になったような気がしたんだろ」
私には従兄の言いたい事が、今一よくわからなかった。
それでも従兄の言葉が続く。
「お前はこれまで自分の罪と向き合ってずっと生きてきた。けど、ある日突然目の前にその罪の原因とは全く違う状況があって、それが怖かったんじゃねぇか?たった一つの原因の違いで、自分のこれまで行ってきた罪との向き合いが丸で無かった事
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