第二百七十話
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第二百七十話 女の仕事
カーミラは使い魔達にさらに話した、散策は続いていた。
「お仕事は漫画家か小説家ね」
「そうなのですか」
「漫画家といいますと日本ならではですね」
「日本の漫画は有名ですが」
「先程の方はそちらの方かも知れないのですね」
「ええ、さっきコンビニエンスストアの前を通ったけれど」
カーミラはこのことから話した。
「おそらくあそこに行く途中ね、そしてジャージ姿だったわね」
「上下共に」
「左様でしたね」
「着飾っておられず」
「そうしたお姿でしたね」
「しかもかなり寝不足でかつ何かを考え疲れきっている」
その外見のことも話した。
「髪の毛はボサボサでノーメイクとなると」
「漫画家さんですか」
「若しくは小説家」
「どちらかですか」
「ええ、ゲームでそうなってはいないことはね」
このことはというと。
「そこまで目が疲れていないからね」
「おわかりですか」
「確かにゲームは目が非常に疲れますね」
「独特の疲れ方をしますね」
「お仕事よりも遥かにそうなって」
「そう思うとね。おそらく締め切り前で色々追い込まれていて」
それでというのだ。
「お腹が空いてね」
「コンビニエンスストアまで、ですか」
「少し行って食べものを買ってですね」
「帰って食べる」
「その為に外に出ておられますか」
「おそらくね。飲みものも買うかも知れないけれど」
それでもというのだ。
「何はともあれ彼女の職業はそうしたものよ」
「漫画家か小説家ですか」
「それで締め切り前で、ですか」
「かなり大変な状況ですか」
「日本の漫画家や小説家の締め切りは過酷と聞いているわ」
カーミラはそう聞いている。
「真夜中のお仕事もよくあるらしいわ」
「そうですか、そしてあの様にですか」
「我々が出会うこともですね」
「あるのですね」
「私にも気付かなかったし」
擦れ違ったカーミラにもというのだ、実際にその女はカーミラを見ていなかった。というか気付いていなかった。
こうしたことを話してだった、カーミラはさらに進んでいった。そうしてその女の話をさらにするのだった。
第二百七十話 完
2020・6・4
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