ツインズ×戦士達
SAO番外-交わり始めるプロローグ
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るウインドウ、トレードウインドウが開かれた。
「実は、キリカ君のファンなのでね。前線で戦っている白百合と出会えて嬉しい限りだよ」
「その割には姿見せないんだね……てか、トレードウインドウ開いたけどなんで?」
白づくめな彼は返答の変わりにトレード蘭に一つのアイテムが表示された。
それは見たことも聞いたこともないクリスタルだった。
「イフ……トリップ……?」
「イフ・トリップ。仮定の旅と言う意味さ」
「仮定の旅?」
「どうだ、聞いたことも見たこともないだろ?」
確かに、聞いたことも見たこともない、存在するか否かのクリスタルだ。名前からして転移結晶の強化版だと予測したが、それはもう存在しているので無いと判断。いくつもの予想を思いつくした結果、初めての物なので考えても導かない物だった。
ただ、聞きたいことはある。
「なんでそんな物を持っているの?」
一度も見たことないアイテムをどうして貴方が持っている?と言うか、何者だよ、あんた。
私の問いに彼は答えない。もう一度訊こうと口にした瞬間に、ニヤッと唇が釣り上がるのを目視できた。
「それは夜空で使うと素敵なことが起きる」
「はい?」
質問を無視され、唐突なことを口にした言葉に思わず情けない声が出てしまった。
「ほい」
「ああ!?」
その隙に白づくめな彼は右手を掴かんで、疾風(しっぷう)の如く勝手にウインドウを操作してトレードを完了させられた。
「まだ貰うって言ってないでしょ?」
「まぁまぁ、ファンの差し入れだと思って、許してくれない?」
ファンの割には強引にアイテムを押し付けさせた上に質問に返さず、素顔を見せないファンってどうなんだろう……。甘いかもしれないが、悪い人には見えないので仕方がなく受け取るとしよう。
アイテム一覧を確認して、押し付けられたアイテムの解説を読み取った。
『満天な星空で使うと誰も見たことのない景色が見られる』
…………。
観賞用の……アイテム……かな?にしては、観賞用あるなし関係なくアイテムなら、もっと使い方の説明を載ってもいいと思うんだけどな。
「ねぇ、これ……」
彼にイフ・トリップのアイテムの使い方を詳しく訊こうと視線を移したら、その場に彼はいなかった。
「去るのはやっ!?」
回りを見渡しても彼の特徴である、白づくめの格好した者は視界になかった。おそらく、いや、アイテムの説明を読んでいる間に隙を見せて去ったんだろう。
アイテムを押し付けて去るとか、どんな主義だよ……。本当に私のファンか?
「……帰ろ」
ボソッと呟いた私は、もう気にするのをやめにしてドウセツが待つ自宅へと帰って行った。と言うか、名も知
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