第十一幕その四
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「ここまで来たよ」
「そうでしたか」
「急いできたかいがあったかな」
カエルマンは額から流れる汗をハンカチで拭きつつ言いました。
「間に合ったし」
「まだ六時にもなっていないわ」
王女は自分の左手の腕時計を見て言いました。
「それでこれだけ集まるなんて」
「ああ、まだ六時にもなんだ」
「私達日の出と一緒に起きて」
そうしてというのです。
「朝ご飯食べて歯を磨いたりしてね」
「そしてだね」
「皆を出迎えに来たけれど」
「朝早いね」
「ええ、それでこれだけ来るなんてね」
このことはというのです。
「集まるのが早いわね」
「皆早起きだからだね」
それはどうしてかとです、かかしがお話しました。
「だからだよ」
「皆四時半、日の出と一緒に起きて」
「それで進んでいるからなのね」
「そう、特に僕達はね」
「寝る必要がなくて疲れもしないから」
「二十四時間進めるからね」
「その分速いわね」
「今回僕達は教授とモジャボロ君といたからその分普通の足だったけれど」
それでもとです、樵もお話します。
「それでもね」
「お日様が出ると共に進むと」
「ご飯を食べてね、夜は寝てもね」
「速いのね」
「ずっと歩くとね」
朝から晩までです。
「ちゃんと舗装された煉瓦の道を進むしね」
「そうそう、跳んで進んでもね」
そうして進んできたカエルマンも言います。
「ちゃんとした道の上ならね」
「進みやすいね」
「だから皆すぐに来ているのね」
「そうだよ」
「そういうことね、わかったわ」
「ではですね」
ケーキも言ってきました。
「これからですけれど」
「ええ、これから来る人はね」
「オズマ姫とドロシー王女と臆病ライオンさんですね」
「そうね、いよいよね」
「あの方々が来られますね」
「そのことが楽しみだわ」
「一体何時来られるのかしら」
ここで、です。女王も言いました。
「オズマ姫とドロシー王女達は」
「そうですね、何時になるか」
「あの人達が来られたら」
その時こそというのでした。
「いよいよです」
「パーティーのはじまりですね」
「その時こそ」
こうしたことをお話してでした、そのうえで。
皆でオズマ達を待つことにしました、そのことを決めるとすぐにでした。黄色い煉瓦の道に三人が見えてきました。
オズマにドロシーが臆病ライオンを挟んで歩いてきました、女王はその三人を見てそうして言いました。
「来られましたね」
「はい、お話をすれば」
ケーキが応えました。
「来られましたね」
「そうですね、何といいますか」
「何ていうか?」
「オズの国ですね」
まことにというのでした。
「お話をすれば来てくれる」
「そうした国ですね」
「
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