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オズのケーキ
第十一幕その二
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「それじゃあ今度はね」
「はい、あの人達をお迎えしましょう」
「かかしさんや樵さん達に続いて」
「そうしましょう」
「早く来てくれて何よりですね」
「本当によかったです」
 五人で笑顔でお話します、そしてです。
 今度はラベンダー熊達を迎えます、三人はそれぞれ皆に礼儀正しく頭を下げて挨拶をしました。その後で。
 ラベンダー熊は明るい声で皆に言いました。
「仕事があったけれど」
「そのお仕事をですね」
「急いでかつちゃんと終わらせてね」
 そうしてとです、ラベンダー熊は女王にお話しました。
「来たよ」
「私のお誕生日のパーティーに」
「そうさせてもらったよ」
「それは何よりです」
「二本足で歩くと熊は遅い」
 伍長はこのことを言いました。
「だから四本足で歩いてきたのだよ」
「僕が提案したんだ」
 ラベンダー熊が抱いているピンクの子熊も言ってきました。
「そうして急いでいこうってね」
「だから皆早かったのね」
 アイリはこれでぬいぐるみの熊達がすぐに来てくれたことについて言いました。
「そうだったのね」
「そうよね、足は二本よりも四本で進むとね」
 ミユはアイリの言葉に頷きました。
「足が倍になって余計に速いからね」
「だからお仕事で遅くなっても」
 それでもと言うナナミでした。
「そうすれば速く進めるのね」
「熊さん達もそうなのね」
 カヤは腕を組んでうんうんと頷いています。
「ピンクの子熊さんのいいアイディアね」
「特に熊さんは二本足だと遅いから」
 マユはこのことを指摘しました。
「速く進みたかったら四本足の方がいいわね」
「それも走ったら」
 ミナミはそうすればと言いました。
「余計に速いわね」
「しかも僕達はぬいぐるみだから疲れないしね」
 ピンクの子熊がまた言ってきました。
「幾らでも走られるからね」
「しかも転んでも怪我をしないね」
 かかしがピンクの子熊にこのことを言いました。
「そのこともあるしね」
「そう、だから何の心配もなく走られるから」
「余計に速く進めたんだね」
 樵もピンクの子熊に言います。
「それで僕達のすぐ後位に来たんだね」
「そういうことなんだ」
「あの」
 ケーキはピンクの子熊達のお話をここまで聞いて尋ねました。
「転んだりしたら」
「石にひっかけたりしてだね」
「破れたりは」
「僕達は厚い毛と生地に覆われているんだよ」
 ラベンダー熊がケーキに答えました。
「だからね」
「転んだりしてもですか」
「土や泥で汚れたりはするけれど」
 それでもというのです。
「破れたりはしないよ」
「そうなんですね」
「だからそうした心配もなくね」
 そうしてというのです。
「先に進めるんだ」
「そうなんです
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