第二章
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「そうなれるのよ」
「それはいいわね」
「今度子供が生まれるから」
こうも言う由美だった。
「今三ヶ月なの」
「えっ、そうなの」
「だから子供が生まれたら」
「あのワンちゃんとなの」
「一緒ね、あの子に兄弟が出来るから」
「どちらの子も可愛がるのね」
「子供は贔屓したら駄目でしょ」
「それこそ毒親よ」
それになるとだ、友人は由美に話した。
「だからね」
「そう、私も峰夫君もね」
「絶対になのね」
「そんなことしないから」
そう誓っているからだというのだ。
「だからね」
「そうしたことはしないで」
「仲良く公平にね」
その様にしてというのだ。
「育てていくわ」
「そうしていくのね」
「これからもね」
「何かあんた達ワンちゃんが来て」
友人は由美の言葉を聞いて彼女にこう返した。
「凄く皺背になったみたいね」
「自分でもそう思うわ」
「そうよね」
「だからね」
「これからもなのね」
「一緒にね、生まれてくる子供も入れて三人と一匹で」
その家族構成でというのだ。
「楽しく過ごしていくわ」
「その生活応援しているわね」
「ええ、有り難う」
由美は友人に笑顔で応えた、そして妊娠中も夫と共にゴン太との暮らしを満喫した。そして生まれた男の子は孝弘と名付け。
三人と一匹の生活も楽しんだ、四歳になった息子は犬と家の庭で遊んでいた。
「ゴン太、投げるよ」
「ワンッ」
ゴン太は孝弘黒髪が奇麗で父親によく似た彼の投げたフリスビーを跳び付いて口で受けた、孝弘はそれを見てゴン太を褒めた。
そんな彼等を見てだ、夫婦はこう話した。
「今日もだよな」
「ええ、孝弘もゴン太もね」
「仲良く過ごしてるな」
「そうね」
「本当にゴン太がうちに来てくれてよかったよ」
「悪いことないわね」
「全くだよな」
夫は妻に笑顔で話した。
「ないな」
「ゴン太ってやんちゃだけれど」
「家族を見たらすぐに跳び付いてくるし」
「舐め回してきてな」
「そしてね」
「尻尾をぱたぱたと振って」
家族を見ただけでそうなるのだ。
「ご飯も沢山食べて」
「なくなったらすぐに頂戴っていう顔になって」
「散歩も朝と夕方に絶対に行かないと気が済まなくて」
「雨の日でも」
「その散歩もかなり歩く」
「そうした子で」
「来てくれてよかったよ」
そのゴン太を見たまま言う。
「本当に」
「そうね、孝弘とも仲がいいし」
「ずっと一緒にいたいな」
「本当にね」
夫婦で我が子達を見て笑顔で話していた、そしてだった。
庭でバーべーキューを焼いてそうして家族全員で食べた、この時もゴン太は尻尾をぱたぱたとさせて家族に懐き肉をたらく食べた、夫婦も孝弘もそんな彼の頭や背中を擦りつつ笑顔に
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