暁 〜小説投稿サイト〜
天才少女と元プロのおじさん
夏大会2回戦 影森高校
14話 野球やってれば
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 新越谷高校VS影森高校との試合は暑さの厳しくなった14時にプレイボールとなる。

 

 しかし、新越谷高校の守備練習は暑さを感じさせない軽快な動きを見せていた。

 

 そんな新越谷高校のオーダーは1番.中村希(一)、2番.藤田菫(二)、3番.山崎珠姫(捕)、4番.岡田怜(中)、5番.川崎稜(遊)、6番.藤原理沙(投)、7番.大村白菊(右)、8番.川口息吹、9番.武田詠深(三)。

 詠深がラストバッターとなり、その分息吹と白菊が一つずつ打順を上げた。先発投手は詠深を温存する為に理沙が努める。

 

 詠深は打順が下がったことに不満気な様子を見せたが、芳乃に練習試合の打率を問われ、意気消沈した。詠深の打率.050??????。

 

 影森高校の守備練習も、選手達は錬度の高さを露にする。ただ、新越谷と対照的なのは選手達が一切声を出さない事だ。

 球場にはバットの甲高い音と、グラブの乾いた捕球音が通常より耳に残り、それが見ている者の違和感を煽る。

 

 外野のファールグラウンドでは影森バッテリーが投球練習を行っていた。事前情報通り、先発はアンダースロー。球速以外はフォームからタイミングまで息吹のバッティングピッチャーと変わらない。しかし、アンダースローという事以外は全く情報はなく、新越谷高校は序盤は自分達の戦い方をするしかないと顧問の藤井杏夏は言った。

 

 

 

 

 試合開始プレイボール。

 

 マウンドに上がった理沙は緊張のためか表情が硬い。

 

 彼女が投じた初球を影森の1番打者はライトへ弾き返した。打ち取った当たりだが、ボールの落下点はセカンドとライトの間。面白いところに飛んでいる。

 

 菫が捕球を白菊に任せた為、白菊が全力で前へ走る。白菊は打球に追い付いたのだが、グラブでポールを弾いてしまった。ノーアウト・ランナー1塁。

 

 次の打者がバスター・エンドランを仕掛け1アウト・ランナー2塁。クリーンナップを迎え、3番打者がセンター前へ弾き返し影森高校は1点を先制した。

 

 ちなみに、三人とも初球打ち。理沙は僅か三球で得点を許してしまったのだ。

 

「理沙センパーイ、まだヒット一本です。切り替えて行きましょー!」

 

 正美はベンチから声を掛ける。そして、ライトに視線を向けると。

 

ーーあーあ。やっぱりシュンとしてる。

 

 白菊は目に見えて落ち込んでいた。

 

 4番を打ち取った後、5番にレフトのライン際長打コースへ運ばれる。ファーストランナーはサードベースを蹴り本塁への突入を試みるが、息吹→詠深→珠姫の中継プレーでホームを刺しチェン
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