夏大会直前
11話 なら、自信がつくまで練習しないとねー
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ーを駆使して高い奪三振率を誇る。しかも、コントロールが良くなっているとの事で、彼女も進化を遂げていた。
映像で確認すると、彼女のスライダーと詠深のナックルスライダーの軌道が似ている。スライダー対策は詠深の投球練習を兼ねた実戦形式のフリーバッティングを行うこととなった。
「菫ちゃんは逃げながらバットを振っちゃうねー」
「解っててもすごい迫力なのよね??????」
詠深がナックルスライダーを投げる際、打者の顔面を狙って投げている。菫はその様なボールを打席で見たのは詠深が初めてだった。
人間は本能で危険から逃れようとする。例え頭で分かっていても、顔面に向かってくるボールを我慢して打つためには、菫には経験はまだ足りなかった。
「まずは私のスローカーブで慣れる?」
「そうね。お願いするわ」
正美と菫は場所を室内練習場に移して、バッティング練習を再開する。
正美のスローカーブは詠深のナックルスライダーより変化は小さいし球速も出ないが、顔からストライクゾーンに変化する軌道に慣れるには十分である。むしろ球が遅い分、恐怖心が軽減され、練習にはもってこいだった。
「そうそう。良い感じだよー」
「ええ。だいぶ慣れてきたわ」
「それじゃあストレートも混ぜてくねー」
菫と正美は暫く練習を続ける。ストレートとスローカーブを合わせて20球投げた後、野球場へ戻って行った。
「明日もヨミちゃんの球の前に私と練習しよっか」
「うん。ありがとう」
翌日のフリーバッティングで菫はヨミのナックルスライダーに対ししっかりとバットを振り切った。ヒットにはならなかったものの、確かな手応えを得るのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ