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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
ここからあたしは、始まる
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の縄張りだったのでは?
「っぶねぇ…ナイスだったぜ先生。」
と、緊迫した空気の中お気楽そうな声が崩れた岩から聞こえた。
「その呼び方はやめてもらいたいと言ったのだが…ともかく無事で何よりだよ、マスター。」
「まぁ無事ですよ。ただ生き埋めにされかけましたけどね。」
壁となって守ってくれた岩をどけ、マスターと呼ばれた男がゆっくりと顔を出す。
「で、一撃で壁ぶっ壊したゴリラはどこっすか?」
「あそこだよ。」
アヴィケブロンがあたしを指さす。
こちらを見るマスター。
すると彼はあたしを二、三度、まるで何かを確認するかのように見て、驚いた表情をしていた。
「あれ…ひょっとして…ひょっとすると…?」
「…!」
そして、あたしもその男には見覚えがあった。
「お前…お前もしかして葵?」
「そういうアンタも…まさか宮本?」
多少見た目は変わったものの顔は覚えている。
彼の名は宮本。
あたしの高校の頃の友達であり、さらに
「びっくりしたぜ葵!まさかお前もマスターやってたなんてな!!あ、俺のおかげだったりする?」
あたしにFGOを教えた、紫式部に会うキッカケを作ってくれたある意味恩人の男だ。
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