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さすがお兄様な個性を持っていたけどキモい仮面のチートボスにやられた話
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。それが兄さんから力を受け継いだ、俺の使命だ」
「ただいまお母さん。遅れてごめん」
家の玄関を開けるとまだリビングの方に明かりがあった。自分が帰るのを待っていたと思い謝罪の言葉を述べる。靴を脱ごうとした時、父とも母とも違う二足の靴と小さな子供用の靴が目に入った。
「お母さん、誰か来てるの?」
「おかえりなさい、出久君」
リビングに入って俺を出迎えたのは父さんでも母さんでもなく、白髪に赤毛交じりの眼鏡をかけた女性。
「冬美さん、お久しぶりです」
轟冬美。兄さんの幼馴染だった人。友達が少なかった兄さんの初めての友達といっていい。昔から家に出入りしていたから付き合いが長い。そして、
「久しぶりね。深雪!出久君来たわよ」
そう言って、ソファの方向かって呼ぶ。見ればお母さんが座っていた。そして、黒髪長髪の小さな女の子がお母さんの膝を枕にして寝ていた。
「おかえり出久。深雪ちゃん、ずっと待っていたけどさっき寝ちゃったわよ」
お母さんは俺に向かってそう言いながら女の子の頭を撫でる。
「ごめんなさいお義母さん!もう、深雪ったら一度言い出したら聞かなくって。お義母さんももう休んでください」
「いいのよ。かわいい孫が来てくれたんだから」
轟 深雪。冬美さんの子供。お母さんの孫。俺の姪。兄さんの、忘れ形見。
二年前、兄さんが死んだことを聞いて冬美さんは心身を病んでいった。周りは気付いていたけど、冬美は兄さんが好きだった。兄さんは感がいいのに自分に向けられる好意には鈍感だった。そのせいか雄英を卒業した後、同居することになってもルームシェア感覚だった。
でも、冬美さんはマジだった。結果、深雪ちゃんが産まれた。妊娠していることがわかると冬美さんは立ち上がろうとした。兄さんは、深雪ちゃんの顔を見ることが出来なかった。
「俺が、守らないと」
奴は、AFOは兄さんの研究と個性を狙っていた。個性は遺伝する。まだ二歳の深雪ちゃんは個性を発現させてない。けど、狙われる可能性は十分ある。
兄さんの代わりに俺が守る。兄さんが俺にしてくれたように、今度は俺が守る。
「出久君ご飯は?」
「帰るときに食べました」
「そっか、今、時間空いてる?実は出久君と話したいって人がいて・・・・」
「話したい、人?」
「遅かったな、待っていたぞ」
少し威圧感のある低い声で呼ばれる。振り向けば俺よりさらに大きく黒いタートルネックを着た、赤毛の男がいた。
「お久しぶりです、エンデヴァー。話とは?」
「ここではそれはやめろ。今はオフだ」
フレイムヒーロー エンデヴァー。最強クラスの発火能力を持ち事件解決数ナンバーワン。ヒーロービルボードチャートJPでは2位。日本のトップヒーローがいた。
「お
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