暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
アイングラッド編
紅き剣閃編
True Tone―真実の音色そして、次のステージへ
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「さらばだ――キリト君」


ヒースクリフが剣を振り上げ、キリトにそれを振り下ろす、その刹那―――

アスナのソードスキルが背を向けた俺にザクザクっと刺さり、俺はその吹き飛ばされた勢いのまま、剣を振り上げ、ヒースクリフの剣をたたき上げた。


ギィン!!


「やれ、キリト!!」


「……っ!!ぉぉぉぉああああ!!」

俺の心臓とヒースクリフの心臓を一気に貫いたキリトと一瞬目が合い、俺達はいつものようにニヤリと笑いあった。





____________________






Side織り成す者達



全天燃えるような夕焼けだった。

目を開けると、空に浮かぶ円盤のような水晶体の上にレイは立っていた。

少し長めのシルバーの髪に紅の瞳、その目にはやり遂げたような疲れが滲んでいた。



「「レイ(君)……?」」



彼を呼ぶ声に振り向くと、そこには知った顔が2つあった。


「……悪かった、騙して」


「ううん、なんとなく分かったから……だからわたしが相手になったの」


「そうか……」


「それにしても、よくあんな捨て身の不意討ちが出来たな……一歩間違えれば弾く前に死んでたぞ」


「ははは。アスナが容赦なく吹っ飛ばしてくれたからな」


「あー、ひどいよ〜。そんな思いっきりやってないって」


ワイワイガヤガヤ、何時ものようにはしゃぐ、最期の時を……。



「絶景だな」



急に白衣の人物が現れた。



「……そうだな」


黒髪の少年の同意に他の2人も追随する。


「……レイ君、君にはまんまとやられたよ、確かに今日のボスはキリト君が止めで君がそれの手助け、だったね」



「……まあな」



暫しの静寂……。

やがて、黒髪の少年が口を開いた。――なぜ、こんなことをしたのかと――

そして白衣の男は語った。この世界の生まれたきっかけを。

語り終えた男は最後に言った。



「……言い忘れてたな。ゲームクリアおめでとう。キリト君、アスナ君、レイ君」


------それでは、私は行くよ。そう言って白衣の男は消えていった。



俺はすっと立ち上がると水晶の端まで歩いて言った。

崩れ去るアインクラッドを見るためと、後ろの2人に気を遣ったために。


「ね、最後に名前を教えて。2人の、本当の名前」


アスナのその囁くような声はよく通った。

俺は振り替えると笑って言った。


「水城螢、来月で16だ……多分」


「え……タメかよ!?……俺は……桐ヶ谷和人、多分先月
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