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レーヴァティン
第百六十七話 近江に入りその七

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「我々は大軍を動かしてだ」
「それを喧伝する」
「誇張したものも」
「そうして東海や甲信の国人達を脅かし」
「そしてですね」
「降らせる」 
 その様にすることをここでも言った。
「いいな」
「はい、それでは」
「喧伝を続けましょう」
「尾鰭を付けたものを」
「是非」
「そうしていくぞ」
 まさにと言ってだ、そしてだった。
 英雄は実際にだった、喧伝していった。すると日増しに尾張そして美濃の国人達は降っていった。そうして安土城に入った時には。
 両国の国人の半分近くが幕府に入っていた、英雄はそのことを聞いて言った。
「思った以上にだ」
「はい、降る者が多いですね」
「実にな」
 こう謙二に話した。
「多いな」
「そうですね」
「やはり喧伝が聞いているな」
「噂であってもです」
 それでもというのだ。
「四十万の大軍が来るとなると」
「惑わされるな」
「そして降ります」
「そうだな、しかし」
「それでもですか」
「全てではない、順調に降っていてもな」
 英雄は謙二にさらに話した。
「しかしだ」
「両国の全てではないですね」
「だからだ」
 それでというのだ。
「まだ満足しない」
「両国を手に入れてですね」
「完全にな、それでな」
 その時点でというのだ。
「この度の戦の第一段階が完了した」
「それだけですね」
「そこからさらに兵を進め」
 そしてというのだ。
「他の国々もな」
「全て掌握してですね」
「はじめてだ」
 その時点でというのだ。
「まず目的の半分だ」
「次の北陸に兵を進めますね」
「そうする、そしてだ」
 英雄は謙二にさらに話した。
「北陸も掌握してな」
「そこまで至ってですね」
「よしとする」
「そういうことですね」
「尾張に美濃にな」
 それにというのだ。
「三河や飛騨の国人でも降る者が出ているが」
「それでもですね」
「やはり一国完全に手に入っていない」
「なら満足出来ないですね」
「まだまだ、だからこのままな」
「国人達を降していきますね」
「そうしつつ兵を進め」
 英雄は次の話もした。
「どうしても降らない国人達はな」
「攻めてですね」
「降す、大軍を送ってな」
「倒しますね」
「戦になってもな、数百の兵に万でも送れば」
「まず勝てますね」
「大軍を以て戦う」
 戦う時はというのだ。
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