アイングラッド編
紅き剣閃編
The Traitor―???
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したあと、最悪のボスになる計画だ」
「なっ………!?」
アスナ、クライン、エギルも信じがたいという表情をしていた。
だが、レイはその後否定する様子を見せず、俺達とヒースクリフの間に立ちはだかっている。
「いつからだ……いつからそいつとつるんでいたんだ!!」
頭の中でのレイとの思い出が黒ろずんでくる。
肩を並べて戦っていたのは演技だったのか……。
「最初からだよ」
自嘲した笑みを浮かべて俺を見つめ返すレイ。
「この世界を象徴している大きな要素は何だ、キリト?」
「……それは、ソードスキルだろ」
「そう、俺がコイツに出会ったのはこの世界最大の特徴であるソードスキル……剣技が関係している」
そこでレイは話を一度切り、ヒースクリフを指して言う。
「確かにコイツはソードスキルをデザインした。が、茅場晶彦はあくまで天才学者でしかない。剣道はおろか、武道すら専門ではない」
レイは今、この世界の根本を語ろうとしていた。
無数に存在する剣技がどのように生まれたのかを。
「そこで、剣道等の入門書を見ても無数に剣技は生まれてはこない。専門家の協力を得ても所詮、それらはスポーツの領域を出なかった。しかし、ソードスキルは実戦的でなければならなかった。自分の命を賭けて戦う訳だからな」
ヒースクリフが口を開く。
「そこで、私は諦めかけた。が、駄目元で調査を依頼していた所からある報せが届いたのだ」
ヒースクリフはそこで遠い昔を思い出すような精悍な眼差しをすると、一気に話した。
「日本で制限されている軍事産業。そのうち、各国へ傭兵派遣を専門としている企業があると聞いた。私は最後の希望を経営者である水城家に託したのだ。結果は良いものだった。水城家は表では有名な武家の末裔で名が通っていて、実戦的な剣術を警察や自衛隊に指導していた。御当主の紹介で彼に会ったのはその時だよ。彼は天才だ、私の出す注文を実戦的な剣技として再現してくれた」
一層ダンジョンでレイが使ったのは、《二刀流》の原型ってことか……。
「さて、昔話はおしまいだ。最後に、キリト君。君に私の正体を見抜いた報酬をやらねばな。全プレイヤーをここで解放するチャンスを与えよう。パートナーを1人選び、私とレイ君に勝利できたら君達の勝ちだ」
………レイに勝つことが出来るパートナー……そんな奴……居るわけ――
「キリト君、わたしがやる」
「……アスナ」
「ダメだなんて言わせない。君だけ危ない目にあって勝手に居なくなられるのは嫌」
「でも……」
俺が言い淀んだ
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