第十幕その三
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「私もそう思いますよ」
「考えをあらためたからなのね」
「それに征服されてどうされるおつもりでした?」
「いや、特にね」
これといってとです、王女はケーキに答えました。
「悪いことはね」
「されないおつもりでしたね」
「別にね」
これといってというのです。
「考えていなかったわ」
「そうですか」
「本当にね」
実際にというのでした。
「まあ普通に働いてね」
「そしてですね」
「やっていくつもりだったの」
「そうですね」
「ええ、別に昔のノーム王の様な」
そうしたというのです。
「悪いことはね」
「全くですね」
「考えていなかったわ」
「ならです」
「いいっていうのね」
「はい、もう」
こう王女に言うのでした。
「本当に」
「ううん、そんなものなのね」
「というかです」
「というか?」
「一つ思うことは」
それはといいますと。
「いきなりそう思われるとは」
オズの国を征服しようとです。
「王女も凄いですね」
「だから世間知らずだったのよ」
「世間知らずといっても」
「凄いっていうのね」
「そうしたお考えに至るとは」
「ただ井戸の中の蛙だっただけだから」
それでと言う王女でした。
「別にね」
「凄くないですか」
「ええ、私は世間知らずだったのよ」
王女の口調はあっさりしたものでした。
「凄いってことじゃないわ」
「そういうものですか」
「そうよ、さてそれでね」
王女はここでお話を変えました、今度のお話はといいますと。
「これからのことを考えて」
「そしてですか」
「色々用意していきましょう、いよいよ明日でしょ」
女王のお誕生日のパーティーはというのです。
「それならね」
「明日に備えて」
「最後の用意をしましょう」
「そうですね、これからが大事ですし」
ケーキも王女の言葉に応えました、王女の今の言葉は全く以てその通りのことであると感じたからです。
「それじゃあ」
「今日はね」
「最後の用意ですね」
「ナターシャ達とも一緒にね」
「進めていくべきですね」
「貴女お菓子沢山作ったわね」
「はい、ケーキも杏仁豆腐も和菓子も」
そうしたものをというのです。
「作ってきました」
「じゃあそちらのね」
「最後の用意もですね」
「していきましょう」
「わかりました」
こうお話してでした。
皆で明日のパーティーの最後の用意に取り掛かりました、そうしてその中にはです。
ナターシャ達もいます、五人でケーキが作っている特大のデコレーションケーキを作っていますが。
そのケーキを見てです、ナターシャはケーキに尋ねました。
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