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ドリトル先生の野球
第十幕その四

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「そしてね」
「そのうえでなんだ」
「その選手の弱点を衝く」
「そうしてその選手を封じる」
「そうしていけばいいんだね」
「そうだよ、作戦もまたスポーツの醍醐味だし」
 勿論野球にも言えることです。
「だからね」
「それでだね」
「是非だね」
「こっちもどんどん仕掛けて」
「そしてだね」
「相手に勝つ」
「それも野球だね」
 皆も頷きました、そのうえで。 
 皆は彼が阪神に指名されたことを喜びました、後は正式に契約のお話が決まるだけですが選手の人はインタヴューで是非入団させて下さいと言いました。
 それで先生はお家に帰って動物の皆とトミーそしてドラフトのことを聞いてお家に来た王子と一緒に乾杯しました。
 そうしてウイスキーをロックでごくりと飲んでから言いました。
「いや、これでね」
「後はだね」
「その人が的確に育ってくれてね」
「それでだね」
「怪我もなくね」
 先生は王子にこのこともお話しました。
「そしてね」
「そのうえで、だね」
「野球をしてくれれば」
「いいね」
「正直今の正捕手の人も控えの人もそろそろ年齢が気になってるし」
 それでというのです。
「ここで彼の入団はね」
「大きいね」
「阪神にとってね、前から思っていたけれど」
「阪神にはいいキャッチャーが必要だったんだ」
「そしてよく打ってくれるバッターの人もね」
「そしてその両方を出来るのが」
「彼だよ」
 まさにというのです。
「もう一年目でも今の能力なら」
「キャンプを終えたら」
「そしてオープン戦もあるけれど」
「調整もして」
「後は開幕一軍でもね」
「いいんだね」
「そうだと思うよ」
「そこまでの人だね」
「僕が見てもね、今の時点でプロ並のキャッチングと肩で」
 それにというのです。
「バットコントールも長打力もあるし」
「全部備えているから」
「だからね」 
 それでというのです。
「もうね」
「後はだね」
「うん、キャンプでプロに通用する身体を作ってもらって」
「そしてだね」
「そこからね」
 さらにというのです。
「持ち前の研究心を出していけば」
「問題ないんだ」
「古田敦也選手以上の名キャッチャーになってくれるよ」
「あの人以上の」
「実は古田選手は勝負弱いとか左ピッチャーに弱いとか言われるシーズンもあったんだ」
「へえ、そうだったんだ」
「何故かね、けれど彼はそうしたところはないし」
 勝負弱くもなく左ピッチャーも苦にしていないというのです。
「特に勝負強くも左ピッチャーを得意にしている訳でもないけれど」
「つまり安定感があるんだね」
「そうした人だから」
 それ故にというのです。
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