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ドリトル先生の野球
第十幕その三

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「優勝出来ないんだよ」
「実際そうしたシーズンあったしね」
「そういうの見るとね」
「他のチームとの戦力差はないんだ」
「然程は」
「じゃああれかな」
 ホワイティはここで言いました。
「最強と言われる阪神投手陣も」
「その実はレベルの差はあまりない」
 ダブダブが続きます。
「そうなるのかな」
「同じ人間でもあるし」
 ポリネシアも言います。
「それならかしら」
「確かに強くても無敵じゃなくて」
 ジップはポリネシアに応えました。
「絶対じゃないんだ」
「そういえば今の洗髪、中継ぎの人で何人か故障したら」
「結構まずいかも知れないわね」
 チープサイドの家族もお話します。
「二軍の人達もいいっていうけれど」
「それでもどうなるかわからないと言えばそうだしね」
「その辺りはね」
 老馬も言ってきました。
「阪神もやばいってことだね」
「特にストッパーの人に何かあったら」
 ガブガブはこの場合を考えました。
「もうピンチね」
「ダブルストッパーにしても」
 それでもとです、チーチーは言いました。
「お一人がいなくなるとその分の戦力ダウンは凄いよ」
「幾ら電絶のJFK以上の中継ぎ抑え陣でも」
 トートーも言うことでした。
「怪我人が多かったらまずいね」
「そうそう、そうなったら」
「流石の阪神投手陣もどうなるか」
 最後にオシツオサレツが二つの頭で言いました。
「わからないね」
「二軍の人達に上がってもらって期待するしかないよ」
「そう、だからね」
 それでと言う先生でした。
「これはどのスポーツでもそうだけれど」
「案外どのチームも戦力は変わらない」
「多少の差はあっても」
「それは絶対じゃない」
「そうなんだね」
「作戦でもそうだよ、若し作戦を破られたら」
 その時はといいますと。
「スポーツの場合は倍返しになるね」
「フットボールやラグビーでマークしてる選手を封じていけないと」
「もうその選手に暴れられて」
「そうなってしまって」
「どうしようもなくなるから」
「野球でもなんだね」
「作戦を破られたら怖い」
 動物の皆も言います。
「その時は倍返し」
「それは覚悟しないといけないんだ」
「戦争でも作戦を破られたら怖いけれど」
「スポーツでもそうで」
「それでだね」
「そうだよ、戦力が劣るチームでも相手チームの作戦を破ることが出来て」
 そしてというのです。
「そこからだよ」
「さらにだね」
「こちらが作戦を仕掛けるんだね」
「そうしてこちらの作戦は成功させるんだ」
「そうだよ、例えば相手の主力選手を研究して」
 そうしてというのです。
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