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Saga10覚醒〜Calls from the past〜
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ン!と破壊された。結界から解放された木人形たちは波のように広がり始めた。

『お嬢さん、私の背に乗って! 飲み込まれるよ!』

這い回る木人形を踏み潰しながら迎えに来てくれたオバラトル氏の背中へと飛行魔法を使って飛び乗る。そうすることで周辺の状況をモニター越しじゃなくて、肉眼で確認することが出来た。最も状況が悪いのは、「オバラトル氏! あちらへ!」って、魔力スフィアを複数展開して矢印を作る。

『おお! 矢印なんていうのも作れるのかい!? すごいな!』

オバラトル氏はそう感嘆しながらも、私が示した方角で独り戦っている「ルミナ!」の元へ急いで駆け出してくれた。

「とにかく今は少しでも・・・!『ルミナ、跳んで!』」

――多牢結界(インディジュアル・ケース)――

ルミナのフォローをするために、ルミナが数mとジャンプしたのを確認してから複数の結界を同時に展開、木人形たちを一斉に隔離する。破壊されるまでの短い間にオバラトル氏の頭の上で合流したルミナが「助かったよ、セラティナ!」ちょっとやつれた笑顔を向けてくれた。まともに対抗手段がない中で何十体っていう木人形に包囲されて、それでも撃墜されないように頑張っていたんだから仕方ないよね。

「うん! このままみんなのフォローに回ろう! オバラトル氏、お願い出来ますか?」

『もちろんだとも! いやぁ、戦闘なんて生まれて初めてだけど、敵を薙ぎ払う快感は素晴らしいね! あ、だからと言ってそれに狂うことはしないよ?』

群がる木人形をバキバキと踏み潰し、蹴り飛ばし、迫る巨人はその角で突き刺し、そして振り回したり、薙ぎ払ったり、オバラトル氏の攻撃は圧倒的だった。次に助けるべきは、意識を失っていながら行方不明なルシルなんだけど・・・。

『こちらアイリ。ルシルを発見して、クララと一緒にシャーリーンへ帰艦。治療はアイリとティファレトの2人がかりで、クララもこのまま残ってもらうことになったけど・・・。それでいいシャル?』

『ええ、問題ないわ。ルシルのことお願い。出来ればサッサと叩き起こしてきて。な、ぜ、か、オバラトル氏が戦闘に参加していただけていることで戦力は申し分なしだから。自ら進んで戦ってくれているようなので、今は不問にしておく。というわけで、各騎、輝石の元に一度集合。侵入者の居所がまだ掴めてないの。わたし達を分散させておいて本命ってことだろうから』

そういうわけで“輝石”の元へ向かう私たちは、なおも健在な4本の柱と結界、そして“輝石”の姿を視認。するとルミナが「アイツ、私たちで遊んでるんだ・・・!」って苛立たし気に呻いた。

「どういうこと?」

「これまでのT.C.は、目的の物を奪うために迅速に行動して即逃亡していたでしょ? なのにアイツはさっさと奪って逃げ
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