暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga10覚醒〜Calls from the past〜
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っていただろう? 護られるべき対象は、進んで戦闘に参加するわけにはいかないからね。護ってくれる者が困るだろうから。でもいいのかい? 隊長さん、怒るんじゃない?』
「みっちり怒られてきます」
命令無視に護衛対象を戦闘に参加させるなんて、減給どころか停職くらい貰いそうだ。それでもこれ以上の好き勝手を許すわけにはいかない。そんな覚悟をしてると、『私が隊長さんに言っておくよ。私が勝手に戦い始めたとね』オバラトル氏がそう言った。
「え、でも・・・」
『連中の狙いは輝石。なら関係者の私が戦わなくてどうする。・・・さぁ、こちらにも来たぞ』
地響きと共に近付いてくるのは植物の巨人3体。巨体の割に歩くスピードが速い巨人たちに向かってオバラトル氏が「オオオオオオオオ!!」雄叫びをあげた。そして迫り来る巨人たちへ突進。巨人たちはグッと腰を落として、オバラトル氏の突進を受け止めようと両腕を伸ばした。
『はっはっは! 私の突進を受け止められるとは思わないことだね!』
オバラトル氏と巨人たちが激突。すると巨人たちは面白いほどに吹っ飛ばされて、地上へ激突。普通の人間が相手なら、地上へ激突(氏のタックルだけですでに死んでいるかも)した時点で終わっていただろうけど、相手は草木で組み上げられた植物の巨人。痛みなんてもちろんなく、ゆっくりとだけど起き上がろうとしていた。
『させないよ』
反転したオバラトル氏は起き上がり途中の巨人たちに再びタックル。巨大な2つの角で巨人たちを掬い上げるようにして上空に吹っ飛ばした。
『(ここで少し試してみよう!)オバラトル氏! 結界で一度拘束してみます!』
『どうぞ!』
――
一方通行
(
サンダルフォン
)
の聖域・
多層封印
(
マルチレイヤー
)
――
地面に激突したと同時に巨人たちを1体ずつ拘束。サンダルフォンは閉じ込めた対象の魔力行使のすべてを強制的に不能にする結界だ。対魔術にはほとんど効果はないのは確認済みだけど、巨人たちの拘束は今のところ出来てる。
(手足を動かせないようにキッチリ囲ったから、打撃で破壊できないっていう狙いは上手くいったかな)
身動きを封じてしまえば結界は破壊できないと考えていたところで、巨人たちはボロボロと崩れ始めた。魔法のサンダルフォンで魔術効果を潰すことは出来ない以上、その崩壊は“T.C.”メンバーの意図するものだってことは判った。
「オバラトル氏! 結界が破られる可能性大です!」
『そうみたいだね。判るかい? 巨人を構成していた草木が小さな人型の群れと成っていく』
「まずい! 結界が壊される!」
1体の巨人から何十体の木人形が再構築されて、一斉に結界を内部から攻撃を始めた。魔術による攻撃なため結界はすぐにヒビ割れ、そのままガシャァ
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