暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
外伝〜智謀の天使〜
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事ではありません。それに………」

リィンの確認の言葉に対して静かな表情で答えたルシエルは真剣な表情でリィンを見つめた。



「?自分に何か?」

「――――失礼。何でもありませんから気にしないでください。」

「ハア……?」

「……………」

(うふふ、あの様子だとご主人様に興味を抱いたみたいね♪)

(まあ、どういう意味合いでリィン様に興味を抱いたのかまではわかりませんが……)

(少なくてもレジーニアとは別の意味で我が主に興味を抱いている事は確実でしょうね。)

(フフ、リィンの事だからいずれ無自覚で彼女とも契約する流れに持って行くのでしょうね。)

答えを誤魔化したルシエルの様子をリィンが不思議そうに見つめている中、今後起こり得るであろう展開を予想できたエリゼはジト目になり、からかいの表情を浮かべたベルフェゴールの念話を聞いたメサイアは苦笑し、ユリーシャは呆れた表情でレジーニアに視線を向け、アイドスは微笑んでいた。



「それとレジーニア。ちょうどいい機会ですから、貴女には改めて”天使としての正義”を叩き込んでその異端な考えを改めてもらいます。」

「断る。あたしとしてはそんな非生産で無駄な時間を過ごすような事はしたくない。あたしの”正義”は研究者であるあたしの知識欲を満たす事で、あたしは今、主やこの世界等知りたい事がいっぱいあって、君の相手をするような暇はない。今こうしてこの場にあたしがいるのも、主から君と唯一の顔見知りであるあたしが同席すれば君との話し合いが効率的に進むからこの場に同席することを頼まれたから仕方なく同席していただけで、あたしはすぐにでもこの部屋から出て調べたい事がたくさんあるんだ。」

「……………………………」

ルシエルに視線を向けられたレジーニアは即答で断り、レジーニアの断り方を聞いたルシエルが顔に青筋を立てて黙って口元をピクピクと震わせ、その様子を見守っていたリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「コホン。レジーニアの件はともかく………――――リィン少将、今後わたくしの事は呼び捨てで呼ぶようにするかつ貴方の配下の者達に対する接し方で接するように心がけてください。わたくしは貴方の指揮下で戦うのですから、軍団長である貴方が配下の一人であるわたくしを気遣っていたら他の配下達に対する”示し”がつきません。」

「ハハ、わかった……――――――改めてよろしく頼む、ルシエル。」

そして咳払いをして気を取り直したルシエルの要請にリィンは苦笑しながら頷いた後握手を求める為に利き腕をルシエルに差し出し

「……ええ。能天使ルシエル、これより一時的にリィン少将の指揮下に入らせて頂きます。指揮下に入るからには我が武と智謀、存分に震わせていただき
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