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ドリトル先生の野球
第九幕その十

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「日本のマスコミなんだよ」
「そうなんだね」
「ある意味凄いね」
「よくそこまで腐敗したね」
「尋常な腐敗じゃないよ」
「お金と情報を独占してそこから権力も独占して」
 そしてというのです。
「何をしても責任を取らなかったからね」
「中世のバチカン並に腐敗した」
「そうなんだね」
「あそこまで酷くなったんだ」
「そうだよ、そのことを指摘する心ある人もずっとそれなりいたけれど」
 それでもというのです。
「マスコミの腐敗うはね」
「ずっとなんだ」
「ずっと続いていたんだ」
「そうだったんだ」
「残念なことにね」
 そうだったというのです。
「これが」
「何ていうか」
「言葉もないわ」
「日本ではマスコミが一番の問題でね」
「社会の木鐸どころか」
「全然違っていたんだ」
「また言うけれど害毒を垂れ流す世界でね」
 それでというのです。
「もう日本最大の権力者にもなっていたから」
「政府よりもだね」
「そうなっていたんだね」
「立法、行政、司法よりも」
「さらにだったんだ」
「そうだよ、マスコミの嘘のゴリ押しがどれだけあったか」
 戦後の日本においてです。
「わからない位だよ」
「考えるだけでうんざりするよ」
「日本のマスコミには」
「何というか」
「本当にね」
「僕もだよ、とにかくね」
 また言う先生でした。
「僕はこうした時しかテレビは観ないね」
「そしてその方がいい」
「日本ではね」
「さもないと本当にいいことにならないから」
「だからだね」
「そのことはね、しかし」
 こうも言う先生でした。
「ドラフト会議がはじまったけれど」
「ようやくね」
「十二球団のフロントの人達がそれぞれの席に着いて」
「そのうえでね」
「いよいよね」
「こうして背広の人達が話しているのを観ると」
 そうしていると、というのです。
「違った感じがするね」
「そうだよね」
「普段の野球とはね」
「チームとチームがぶつかり合う」
「そうした野球とはね」
「そうだね、けれどこれもね」
 それでもとお話する先生でした。
「野球でね」
「それでだね」
「皆頑張ってるんだね」
「フロントの人達も」
「チームの為に」
「言うなら選手や監督、コーチの人達は軍人さんで」
 先生はここでこうも言いました。
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