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あつまれおおかみたちの森 〜南の島に流れ着いた俺が可愛いどうぶつたちとまったりスローライフを目指す話〜
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ーボールに大きめの目や鼻、口のシールを張り付けたものを想像してもらいたい。最初それは誰かが着ぐるみか何かの格好をしたものかとも思ったが、よくよく見ると、先ほどから何回かその平面的な目で「まばたき」をしている。つまり、かぶりものではない。恐ろしく滑らかに動く「少年型ロボット?」。混乱した俺の頭が咄嗟にはじき出した最初の認識はそんなものであった。
その「少年型ロボット」はテントをまじまじと見ている。テントの中の隣人は昨晩出会って、二言三言口をきいただけだが、正直どんな人間なのかまでは知らない。何となく気性
の荒いアメリカ人の中年男性だったと記憶している。もっとも朝、目が覚めてロボットの様な、着ぐるみの様な、無機質な二頭身の人型の様な、そんなものが目の前に立っていたとして、平静を保っていられる人間なんていないだろう。テントに近寄ってきた「少年型ロボット」の素性はわからない、昨晩から一緒にいる男の素性もわからない。そんな中、いずれにせよとりあえずは「少年型ロボット」が素通りしてどこかへ行って欲しいと、切に願っている自分がいた。
そんな俺の願いも空しく、次の瞬間彼はテントの入り口をめくり上げて中に入っていった。
数秒の沈黙。
その沈黙を破るかのように、
突如としてテントの中から、乾いた銃声が響く。
しばらくしてテントの入り口が開く。先ほどまで動いていた「少年型ロボット」が、テントの入り口から外へ無造作に放り投げられた。見ると額を撃たれたのであろう、衝撃のあまり顔面がほぼ半分なくなっている。そして、赤い鮮血があたりに広がる。高いところから落ちて粉々になったスイカの様な有様である。「少年型ロボット」は少なくともロボットではなく、少年型の何かだったようだ。
「殺ってしまったかぁ・・・。」
俺は呆然として立ち尽くす。するとテントの中から目覚めたその処刑人がのっそりと出てきた。昨晩は暗くてよくわからなかったが、改めて白昼の下でその人となりを確認する。恐らくはアメリカ人。年の頃30代後半から〜40代。人種で言うと白人。手入れの行き届いているとは言えない、そもそも剃る習慣が有るのか怪しい無精ひげ、毛髪が後退した脂ぎった頭部。何年も着続け、洗濯も稀であったろう変色した白シャツ。・・・恐らく世に言う「ホワイトトラッシュ(低所得層の白人)」それが改めてのその男に関する感想であった。
「おい!お前!昨日船で一緒に逃げて来た奴だよな?日本のヤクザだな?」
「まあ、そういう理解で良い。そういうあんたは何者なんだ?」
「俺?俺は・・・トレバー様だ!覚えておけこのクソジ○ップ!」
「んぁあ、トレバーね。わかった。」
「トレバー“様”だ!死にてぇのかこ
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