猫娘と最終章:さらに向こうへ
NO.112 引き継がれる思い【最終話】
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「きっと……きっと頑張ります!! 師匠!!」
弟子は涙を流しながら出久を静かに弔う準備を始めたのであった。
…………あの世という概念があるのなら出久はそこへと向かっているのだろう。
だが、魂の半分は分割されて残滓として弟子に与えた『ワン・フォー・オール』へと流れていく。
出久とフォウの魂は『ワン・フォー・オール』に導かれて、
『フォウ……やっぱりここに来るんだね』
『そうだねイズク。思えば振り回されてきた人生だったけど、イズクと一緒に一生を終えれたのは良かったと思う』
そこに、
『…………ようやく来たようだね。緑谷ガールにフォウ君……』
『あっ!!』
魂は『ワン・フォー・オール』に宿るのだから当然いてもおかしくない。
でも、出久がいつかまた会いたい人であったその方……。
『お、オールマイトぉぉぉぉ!!!!』
出久はすぐさまにオールマイトに抱き着いた。
『ハハハ! これからはまた一緒になれるわけだ。師匠達もいる。存分に君達の今までの活躍ぶりを聞かせてくれ』
『はい!はい!!』
こうして、出久とフォウは無事オールマイトと再会を果たして、ともに弟子の成長を見守る立ち位置になったわけである。
思えば、出久はフォウと出会い変われたのだと思う……。
そしてフォウも出久と出会い変われたのだと思う……。
皮肉にもオール・フォー・ワンという憎しみの対象が一緒だったとはいえ、それでもこうしてフォウもワン・フォー・オールの一部としてある意味解放されたのだから偶然というのは恐ろしく等しく必然というものであった。
最後にオールマイトとも再会できて、もう出久も満足であろう……。
ワン・フォーオールを引き継いだ弟子もこれから頑張ってもらいたいものであった。
ただ…………誤算があったとすれば、
「師匠!! なんで私まで猫娘になってしまっているんですかぁーーーーーーーっ!?」
個性の反映まで引き継がれてしまっていて、弟子は性別はどちらにせよ結局猫娘になるというオチであったために、弟子の成長を面白おかしく見守るのも悪くないと出久は思うのであった。
<了>
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