猫娘と最終章:さらに向こうへ
NO.112 引き継がれる思い【最終話】
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それから気持ちなんとか回復した一同は寮について相澤から説明を受けて、各々で部屋作りをしてその晩には一同の部屋チェックが行われて賑やかだったらしい。
それと、梅雨に関しては爆豪の励ましの言葉があったしても、出久救出に赴く前に梅雨が発した言葉、
『どれ程正当な感情であろうともまた戦闘行為を行うというのなら―――ルールを破るというのならその行為はヴィランと何ら変わらないものなのよ?』
という言葉が自身の心に棘となって刺さってしまっていて、その気持ちを救出に赴いた一同に告白して涙を流し、それでもなんとかこれからも友達でいようという落ち着きを見せていた。
「ごめんなさい……出久ちゃんにもあとでお話しする機会を設けてもらいたいわ……」
「わかったよ梅雨ちゃん。任せて!」
「お任せください!」
お茶子と百の行動によって出久ともじっくり話す機会がもらえて梅雨はなんとか前向きに気持ちを乗り換える事ができたという。
その翌日の事であった。
出久含めてあの晩に赴いて出久の秘密を偶然とはいえ知ってしまった爆豪、飯田、轟、切島、八百万、麗日を連れて出久はオールマイトがいるであろう休憩室に入った。
だが、そこで待っていたのは相澤であった。
「来たか、お前達」
「あ、あれ? 相澤先生、オールマイトは?」
「なに……こんな小さい部屋で大人数で大事な話をするほど今の雄英の防諜設備に関しては信頼を俺は置いちゃいないんでね。
前に使った会議室でオールマイトは待っている。いくぞ」
「は、はい……」
それで相澤に引率されながらも全員は会議室に入っていった。
そこでオールマイトが待っていたのか、
「やぁみんな。よく来てくれたね。訓練前の早い時間に時間を割いてくれてありがとう」
「いえ! それでオールマイト。話とはやはりオール・フォー・ワンが話していた緑谷くんが持っている個性『ワン・フォー・オール』に関しての事ですね?」
飯田がそう手を挙げて発すると、相澤はやはりというべきか苦い顔になって「そこまで知っていたか……」という感じになっていた。
「そうだね。君達はどこまでの話を聞いていたんだい?」
「あの時、オールマイトとオール・フォー・ワンが話していた程度くらいです……」
「教えてください。緑谷さんはどのようなものをオールマイトから引き継いでいるのかを……」
「そうだぜ。もう聞く覚悟は出来てる。話してくれオールマイト」
「うん。秘密にしろっていうなら従います。ですからデクちゃんの事を教えてください!」
最初に挙手した飯田と黙って流れを見ている爆豪も含めてもう覚悟は決まっているようである。
出久はオールマイトの顔を見ながらも、
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