入団試験を受けました
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に。
まぁ、それならそれで好都合、アスナの太刀筋に目が慣れてくると――ガキンガキンと打ち合う音から、ギャリギャリと刃と刃が削り合う様な音に変えていく。
「え!? ……アレって!?」
リズベットが罠に気付いたか――アスナからは隠しても外から見れば丸見えだからな。
「――言っちゃ駄目ですよリズさん」
そこまで言われてアスナが何も確かめない筈が無い、攻める角度を変えたり、盾や片手剣に何か仕掛けが無いか調べるように、スピードを押さえて慎重に打ち合った。
時には俺の後ろに回り込もうとするが、罠を見せる訳には行かない、盾で視界を塞いだりシールドチャージで嫌がらせを続け、絶対に背中には回り込ませなかった。
「ふム……器用なものだナ、盾と身体で視線を誘導して隠していル」
「本当にアスナさんからは見えて無いんですか? さっきからメニュー開いてますよ? ブラインドタッチって言うんですよね?」
「言うなよッ!! お前等俺の事嫌いだろッ!! バラすなよ――勝たせろよ!!」
「アスナ、気をつけて!」
「……何をする心算かは知りませんが――そろそろ本気で行きますッ!!」
苛立ったアスナがソードスキルを発動させる――発動には特定のポーズを決める為……来るタイミングが非常に判り易い。
盾で逸らしてるが、それでも裁ききれない分が俺のHPを少しずつ削っていた。
「――何それッ!?」
アスナが見て驚いたのは俺のHPだ、十秒毎の自動回復が削られたHPを直ぐに満タンにしてしまう。
自動回復のレベルを上げるには、敵の攻撃を受け続けなくてはいけない。
俊敏を上げてない俺は結果として何度も敵の攻撃を食らうので――バトルヒーリングスキルが簡単に上がった。
「あなた、今のレベルいくつ!?」
「二十八」
「――わたしより二つも上!?」
「むしろ俺より低いお前に驚きだよ!?」
――ちょっと、いや、かなりおかしいぞ? アスナはキリトよりレベルは低いが――キリトが一目置くほど戦闘センスがあった筈。
現在第十層だからキリトはプラス二十で――レベル三十前後の筈……それが、アスナのレベルが俺よりも下?
「……お前今で何時間起きてる? 何日寝てない!?」
「――それこそ、わたしの勝手だわ……それに、さっきからソードスキルを打つ度に反撃してッ!! 団長みたいでやり辛いわ!」
「あんな完璧超人と一緒にするなッ!! あの人には色んな意味で怖くて近付けんわッ!!」
「あなた、絶対βテスト参加してたでしょ? ゲームに慣れてる人の動きよソレ」
「あぁ、参加してたよ楽しかったねッ!! 今この危機的状況が面白くて仕方ないくらいになッ!」
「間違いなくあいつと同じね
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