銀河戦国時代
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ありません!我々は生命の危険すら脅かされているです……!先日、帝国を簒奪した『臨時政府』なる組織が、我々に服属するよう通告がありました。国が変わってもなお、奴等は我々から搾取を続けようというのです!
こんなこと許されて良いはずがない!今こそ我々は帝国の鎖を断ち切り、誇りと勇気をもって立ち上がらなくてはならない!
故に私は、初代大統領として、『フェザーン独立国』の建国を宣言する!」
3月5日、フェザーン自治領主アドリアン・ルビンスキーは、旧帝国から独立し、『フェザーン独立国』の建国を宣言した。
そして同日、自由惑星同盟のヨブ・トリューニヒト政権はフェザーン独立国を承認、正式に国交樹立となり、旧帝国からの離脱が決定的となった。
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「我々は!ここに銀河帝国の正統なる後継国家、銀河帝国立憲政府の樹立を宣言する!
共和国臨時政府を僭称する賊徒どもを打倒し、新しきゴールデンバウム朝銀河帝国の創生を実現するのだ!大神オーディンのご加護のあらんことを!」
3月7日、オーディンを脱出していた上院議長オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク公爵は、自らの領地にて『銀河帝国立憲政府』の樹立を宣言、自身の娘であり先の皇帝フリードリヒ4世の皇孫であるエリザベート・フォン・ブラウンシュヴァイクを担ぎ上げ、臨時政府に対し対決姿勢を鮮明にした。
また3月9日、同じくオーディンを脱出していた上院副議長ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世侯爵も、自身の娘で皇孫のサビーネ・フォン・リッテンハイムを担ぎ上げ『銀河帝国正統政府』を樹立、同じく臨時政府に敵対を宣言した。
更に独立戦争を続けていたカストロプ公国も臨時政府への帰順を拒否、隣接する臨時政府首相マリーンドルフ伯爵領への攻撃を開始した。
これらの反革命勢力の誕生に反応して、臨時政府に反感を持つ貴族や軍人たちが次々と反革命勢力への参加を表明、全ての貴族が臨時政府に敵対するかと思われたが、ウィルヘルム・フォン・クロプシュトック侯爵は臨時政府への私財の提供と帰順を表明、それに続いて反ブラウンシュヴァイク・反リッテンハイムの貴族たちが、臨時政府への帰順を申し出たことにより、これ以上の戦力低下を免れることが出来たのである。
一連の動きにより、かつての銀河帝国は『共和国臨時政府』・『銀河帝国立憲政府』・『銀河帝国政党政府』・『フェザーン独立国』・『カストロプ公国』に分裂となり、旧帝国領は戦国時代へと突入していくのであった。
そしてこの戦国時代突入により、遂にあの男が、再び世に出ることになるのである。
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