第二百八十一話 三人になってその六
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「あれだけの一大勢力になるんだよ」
「そうだと思うよ」
「そうよね」
「神様も寛容だし」
それも非常にだ。
「いいね」
「ああした神様は素晴らしいわね」
「全くだね」
「日本の神様も負けてないかしら」
「いや、日本の神様多いから」
僕はカレーを食べながら笑って返した。
「八百万って言う位だから」
「実際には八百万以上いそうね」
「次から次に増えるしね」
本当に簡単に増えていると思う。
「何にでも神様いるから」
「野球でも何でもね」
「野球の技一つ一つでもね」
もう野球自体で収まらずにだ。
「打撃の神様とかね」
「ああ、川上さん」
「あの人人間性は評判悪いけれど」
戦争に行って上の人にはへらへらして下の人にはきつかったらしい、俳優の丹波哲郎さんが部下で物凄くいじめられて戦後あの時は仕方なかったと言って謝りに来て人間の本性を見たと言っていたらしい。
「色々とね」
「それでも有名な人よね」
「うん、何かとね」
戦争中の話だけじゃなくて巨人の監督になってから政敵をどんどん排除していったらしい。別所、与那嶺、千葉、青田、そして広岡といった人達が巨人を出たのはこの人に追い出されたからだという。
「言われているよ、守備もね」
「どうだったの?」
「やる気がなくて」
下手などころかだ。
「ちょっと送球が逸れたらね」
「捕らなかったの」
「ファ―ストだったけれど」
ゴロもバントもフライもそうだったらしい。
「そんな人だったんだ」
「それは酷いわね」
「打撃以外はね」
もうそれこそだったみたいだ。
「何もしない人だったって言われてるよ」
「私そんな人は」
「嫌いだよね」
「ええ、けれど人気あったのよね」
「昔はね」
「今は人気出そうにないわね」
「チームプレイもしなかったそうだし」
監督になってから言い出して広岡さんが驚いたらしい。
「そんな人でね」
「チームプレイもなのね」
「全然だったんだ、けれどバッティングはね」
とにかくこのことは熱心だったらしい。
「技も凄かったし」
「神様って言われてたのね」
「うん、日本じゃ本当にね」
「神様って増えるのね」
「何でもかんでもそうなって」
そしてだ。
「元々多いからね」
「八百万じゃきかないわね」
「それだけ多いと」
もうそれこそだ。
「神様の性格も色々だよ」
「そうよね」
「そう思うと」
本当にだ。
「寛容じゃない神様もいるね」
「そうよね」
「天神様なんか元々怨霊だし」
菅原道真さんのことだ。
「何かの漫画で随分ダンディだったけれど」
「実際にもてたのよね」
「みたいだね、生きていた頃は」
奥さんが十人位いたらしい。
「基本ダンディで学問もあった」
「
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