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オズのケーキ
第八幕その十二

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「やっていくわね」
「ずっとですね」
「有り難いことにオズの国は誰も死なないでしょ」
「そして老いることもないですね」
「自分が年齢を重ねたいと思わない限りね」
 あくまで本人の意志次第だというのです。
「そうならないわね」
「そうですよね」
「だからね」
「これからもですね」
「私はお料理を作っていくわ」
 こうナターシャに答えました。
「今もね」
「そして今回のパーティーでも」
「作られますね」
「色々なお菓子をね」
「そして和菓子もですね」
「作らせてもらうわ」
 そちらもというのです。
「喜んでね、そしてね」
「そして?」
「貴女達に食べてもらうわ」
 こうも言うのでした。
「是非ね」
「そうですか、それじゃあ」
「パーティーの日にはね」
「皆で、ですね」
「食べましょう」
「わかりました」
 ナターシャはケーキの言葉に笑顔で応えました、そしてここでこんなことも言いました。
「ロシアのケーキも食べられますね」
「あのケーキね」
「焼いたそちらも」
「勿論よ」
 ケーキはナターシャににこりと笑って答えました。
「クッキーも焼くし」
「その時にですね」
「ロシアのケーキも焼くから」
「そちらも食べられますね」
「ええ、出来るわ」
「そうですね、スポンジのケーキも美味しいですが」
 ロシア以外の国のケーキもというのです。
「あのケーキも好きですから」
「貴女のお国のケーキだから」
「よく食べます、ただ日本では」
 ナターシャが今いるお国ではといいますと。
「実はロシアにいる時より甘いものは食べないです」
「それはどうしてなの?」
「ロシアは物凄く寒いので」
 もうこのことは恵梨香達もよく知っています、ロシアという国はとにかく寒くてこのことが特徴の一つなのです。
「甘いもの、つまりカロリーのあるものを食べないといけないので」
「だからなのね」
「皆そうしたものを食べていますけれど」
「それでもなのね」
「日本はロシア程寒くないので」 
 だからだというのです。
「それで、です」
「ロシアにいる時よりは甘いものを食べないの」
「オズの国では太らないのでよく食べますが」
「あっ、スタイルに気をつけてるのね」
「はい」 
 まさにというのです。
「ですから」
「ナターシャは太るのが嫌なの」
「それはお母さんになってからにしたいです」
「それはどうしてなの?」
「ロシアではお母さんは太っている方がいいからです」
 そうした考えだからだというのです。
「ですから」
「そうした考えもあるのね」
「そうなんですよ」 
 ケーキに笑顔でお話しました、そうしてフェアリーの国での日々をさらに楽しむのでした。
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