暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
夏の肉の日メニュー・2020
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きにして煮る事。これは後から理由を説明する。ここに酒を250cc程加えて火にかけて煮る。

「大体どのくらい煮るのかしら?」

 手伝いを名乗り出た加賀が尋ねてくる。

「ん〜、まぁ大体2時間位だな。アクを取りつつ、水かさが
減ってきたら足しながらだけどな」

「随分とじっくり煮込むのね」

「じっくり煮込む事で肉の余分な脂を落としつつ、玉ねぎと酒で臭みを取り、ニンニクの香りを肉の奥深くまで染み込ませるのさ」

 その間に下味用のタレを作っておく。肉が収まるサイズのボウル(または丼)に、皮ごとスライスした生姜、皮を剥いたニンニク、醤油、酒を加えて軽く混ぜておく。これで下味用のタレは完成。甘めの味付けが良い場合は酒の代わりにみりんを使うと良いだろう。豚肉が煮えたら湯を切り、十分に冷ましてから醤油タレに浸ける。肉全体を浸けるんじゃなく、脂身を下にして脂身だけ漬け込む様なイメージでやるといいだろう。30分も浸けておけば十分に味が染みるぞ。あ、茹で汁は捨てないように注意な。後から使うから。

 味が染みたらフライパンに多めのラードを熱し、脂身に焼き色を付けていく。師匠の店だとフライヤー一杯のラードで素揚げみたいにしてたが、一般家庭でそれは難しいし、馴れないとくどく感じたりするからな。脂身にこんがりと焼き目が付いたらOKだ。

 ここまで来たら最終行程、蒸していくぞ。焼き色を付けたバラ肉を食べやすい大きさに切り分け、耐熱容器に浸けタレ、バラ肉の茹で汁、ぶつ切りにした長ネギ、追加の生姜とニンニク、水飴、砂糖、隠し味に味噌少々を入れて蒸し器に入れる。

「蒸し時間は?」

「ん?適当」

「大雑把なのね」

 最低1時間は蒸せば十分に柔らかくなるが、蒸せば蒸しただけ柔らかくなるからな。師匠曰く『丸一日蒸してたっていい』らしい。それに、今回載せたレシピだって、師匠が作ってるのを盗み見て、分量を書き出してるからな。一度作ってみて、量の微調整はしてくれ。俺はこの量で作ってみて、美味かったからこれで作ってるが。

    〜3時間後〜

 とりあえず3時間ほど蒸してみた。どれどれ……うん、脂身はプルンプルン、肉も箸でボロボロに解れる位に柔らかい。こんなもんで良いだろう。

「一丁上がりだ。ホレ、味見」

 手伝いを名乗り出た一同に、試しに作った分を食わせる。

「うんまっ!」

「甘じょっぱい味付けが絶妙〜!」

「ご飯に乗せたら丼で3杯は行けますね」

「酒にも合うわぁ〜♪」

 と大騒ぎだ。

「ほれほれ、味に浸ってねぇでドンドン作るぞ!遠征先の連中にも届けるんだからよ」

『はぁ〜い』

 渋々、と言った様子で返事を返してくる艦娘達。やれやれ、舌を肥えさせ過ぎたかな……(今更)
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