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麗しのヴァンパイア
第二百六十七話

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第二百六十七話  夜の散策の中で
 カーミラは神戸の夜の街に出た、ここでだった。
 夜の街を歩きつつ使い魔達に言った。
「さて、ここからね」
「ここから?」
「ここからといいますと」
「何処に行かれますか」
「今夜は」
「まだ決めていないけれど」
 それでもというのだ。
「正直ね」
「左様ですか」
「では歩かれるままですか」
「思われるままにですか」
「歩いていかれますか」
「そうするわ。歩いて」 
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「運動とされますね」
「歩いて」
「そのうえで」
「運動とするわ。吸血鬼でも」 
 それでもというのだ。
「やはり運動はいいものよ」
「はい、健康になります」
「身体だけでなくお心も」
「だからですね」
「今宵もそうされますね」
「身体を動かされますね」
「じっくりとね。美酒に美食に美味しい血を楽しんで」
 そうしてというのだ。
「こうして歩くこともね」
「非常にいいですね」
「左様ですね」
「それではですね」
「我等もですね」
「お供をしていいですね」
「お願いするわ。使い魔達がいないと」
 カーミラはその使い魔達に話した。
「私は何も出来ないから」
「いえ、それは違います」
「使い魔達はお仕えするものです」
「ご主人様に対して」
「それが勤めですから」 
 使い魔のとだ、彼等は自分の主に話した。そのうえで主の周りを護る様に囲んでそうして言うのだった。
「お供させて頂きます」
「そうさせて頂きます」
「その様にお願いするわ」
 カーミラは使い魔達に言った、そうしてだった。
 多くの使い魔達を連れて散策を続けていった、自分で言った通り気の赴くままに進んでいった。


第二百六十七話   完


                 2020・6・3
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