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オズのケーキ
第八幕その六

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「私達は参加することになって」
「それでか」
「ここにいるの」
 こうラゲドーにお話しました。
「そういうことなの」
「ふむ、わかった」
 ラゲドーは闊達な笑顔で応えました。
「よいパーティーになることを願わさせてもらう」
「そうしてくれるのね」
「心から」
 こう王女に答えるのでした。
「そうさせてもらおう」
「では受けさせてもらうわね」
「そうしてくれるか」
「私達もね」
「ではな。それではわしはこれからもな」
「旅を続けるのね」
「気の赴くままな、食べものはな」
「旅の途中で幾らでも手に入るから」
「それでじゃ」
 その為にというのです。
「好きなものを食べておる」
「そのことも何よりね」
「うむ、お弁当の木に果物の木に」
「お菓子の木にね」
「色々あるからのう」
 だからだというのです。
「そうしたものも楽しみながらな」
「旅を続けていくのね」
「そうしていく」
 是非にというのでした。
「これからもな」
「それじゃあね」
「うむ、縁があったらまた会おう」
 最後にこう言ってでした、そのうえで。
 ラゲドーは王女達と別れてそのうえでご自身の旅を再開しました、そのラゲドーを見送ってそうしてでした。
 門番さんは唸ったお顔で言いました。
「いや、まさか」
「驚いたでしょ」
「ええ、本当に」
 こう王女に返します。
「まさかあのラゲドー王が」
「ああしてっていうのね」
「穏やかになっているとは」
「悪いところがないでしょ」
「はい、全く」
 まさにというのです。
「オズの国の人です」
「その通りね」
「あそこまで変わるなんて」
「ラゲドー王、もう王様ではないけれど」
「邪悪さが消えて」
 オズの国を散々脅かしてきたそれがというのです。
「本当に」
「陽気で闊達でね」
「いい人でしたね」
「そうなったことはね」
 本当にというのです。
「あの人も色々あったから」
「そうでしたね、悪い心が消える様なことが」
「獣達と攻めてきた時にね」 
 まさにその時にというのです。
「最後にそれが消えて」
「オズの国の住人になったんですね」
「そう、それでね」
「今はああしてですね」
「オズの国の住人ですか」
「そうなったのよ」
 本当にというのです。
「これからはね」
「そうですか」
「そう、そして」
 それにというのでした。
「ああして時々ね」
「旅をですか」
「していてね」
「我々と会うこともありますか」
「そうよ、それと」
 さらにと言う王女でした。
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