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ドリトル先生の野球
第八幕その五
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「これからも書いていくよ」
「確か今度は宇宙についてだよね」
「ホーキング博士の理論についてだね」
「論文を書いてるのよね」
「そうよね」
「そうなんだ、英語でね」
 こちらの言語でというのです。
「書いているよ」
「そうだよね」
「先生は色々な学問をしているけれど」
「医学だけじゃなくて」
「宇宙の方も学んでいて」
「それでだね」
「今はそちらを書いているよ、それと」
 さらに言う先生でした。
「宇宙の本を色々と読んでいるけれど」
「その本を読むこともだね」
「学問であり」
「努力でもあるね」
「そうよね」
「そうだと思うよ、本を読んで色々調べて書いていくことを続けて」
 その様にしてというのです。
「僕はこれからも学者として学問に励んでいくよ」
「頑張ってね」
「私達も応援してるから」
「王子もトミーもいるし」
「日笠さんもね」
「あれっ、日笠さんが出るんだ」
 先生はその人のお名前が出たことには意外といったお顔になりました、それでそのお顔で皆に対して尋ねました。
「どうしてかな」
「どうしてかって言われても」
「そりゃ僕達だって出すよ」
「これは私達の努力よ」
「僕達なりのね」
「先生のことを思っての」
「僕のなんだ、日笠さんはね」 
 先生はその日笠さんのお話をするのでした。
「僕にとっては素晴らしいお友達の一人だよ」
「だからそこでそう言うがね」
「先生のがっかりなところなの」
「何でそこでそう言うのかな」
「学問はどんどん進んでいくのに」
「こっちのことはさっぱりだから」
「とはいってもね」 
 先生だけがわかっていません、それはお言葉にも出ています。
「僕と日笠さんは本当にね」
「そもそも先生女性にもてたいとか思わない?」
「ほんの少しでも」
「誰かに男性として好かれてるとか」
「好意を向けられているとか」
「いや、僕は恋愛とは全く無縁な人だよ」
 先生は確信の笑みを以て言い切りました。
「何があってもね」
「それはその外見で、だね」
「スポーツは全く駄目で」
「華やかさが全然ないから」
「それでだね」
「パーティーに出てもね」
 そうした場に出てもというのです。
「ダンスも出来ないしね」
「いや、だからね」
「先生いつも言ってるじゃない」
「人はお顔じゃないって」
「中身だってね」
「心だって」
「そうは言っても生まれてこのかた」 
 先生ご自身が思われるにはです。
「女の人からもてたことはね」
「ないんだね」
「まさに一度も」
「そうだって言うんだね」
「そうなんだよ、お友達は多くても」
 女性のお友達もというのです。
「けれどね」
「それでもだね」
「こと恋愛には縁がない」
「そうなのね」
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