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ドリトル先生の野球
第八幕その一
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               第八幕  素振りとランニング
 この日は生憎の雨でした、それで先生はこの日は講義もないこともあってご自身の研究室の中で読書と論文の執筆に励んでいました。
 そしてその中で三時になるとティータイムを楽しみました、ロイヤルミルクティーにバターのクッキー、フルーツと果物のサンドイッチにプティングというティ―セットです。
 そのティ―セットを楽しみつつ先生は皆にお話しました。
「今彼は練習中だろうね」
「雨でもだね」
「室内練習場があるから」
「だからだね」
「そこで練習中なんだ」
「そうしているんだ」
「うん、絶対にね」
 そうだというのです。
「練習に励んでいるよ」
「雨が降ってもね」
「そして雪であっても」
「今は練習が出来るからいいね」
「練習しようと思えば幾らでも出来る」
「そうなったから」
「うん、何でもね」
 こうもお話する先生でした。
「彼は雨でもランニングに出るらしいし」
「へえ、凄いね」
「雨が降っていても走るんだ」
「その中でも」
「そうするんだ」
「そう、ウェアを着てね」
 雨水を弾くそれをというのです。
「そうして走っているそうだよ」
「雨が降っても走るなんて」
「努力家だね」
「だからこそ成長するのかな」
「いい選手になるのかな」
「そうだね、そして走るだけじゃなくて」
 それに加えてというのです。
「素振りもね」
「バットのそれもなんだ」
「欠かしていないんだ」
「どんな状況でも」
「何でも一日千回は絶対に振るらしいから」
 バットをというのです。
「それでだよ」
「いい選手になっているんだ」
「毎日走って素振りしているから」
「例え雨でも」
「そうしているから」
「むしろ皆が休んでいる時こそ練習する」
 そうすることがというのです。
「伸びるのかな」
「いつも練習している」
「そうしているからこそなんだ」
「成長するんだね」
「していないと言っている人程しているとか言って自分は何もしていない人はね」 
 先生はそうした人も知っています。
「何もならないよ」
「人にそう言ってもね」
「自分は何一つしていないとね」
「所詮口だけ」
「そんな人だね」
「それがあまり極端だと嫌われるよ」
 先生は紅茶を飲みながらこうも言いました。
「例えその人の親や祖父母であってもね」
「そうだよね」
「何もしないと人に何を言ってもね」
「説得力ないし」
「それじゃあ嫌われるよ」
「まして言った人が努力している人なら」
「そうなるよ、けれど彼は違うね」 
 八条大学で名キャッチャーだったこの人はというのです。
「毎日努力しているからね」
「走って素振りして」
「そして色々勉強もしているから」
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