外伝〜異端の天使〜
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〜レヴォリューション・ブリーフィングルーム〜
「ふむふむ…………あたしがいた世界とは異なる世界である”ゼムリア大陸”…………そしてあたしを転位させた別次元の”零の至宝”………ふふふっ、その”別次元の零の至宝”とやらが何故あたしをこのゼムリア大陸に転位させたかについては非常に知りたいが、残念ながら今のあたしの知識では”並行世界”に移動してそのあたしを転位させた”零の至宝”とやらを見つける事は不可能だから、不本意ではあるがその件については諦めるにしても、その”零の至宝”とやらには感謝しなければならないな。」
「え……か、”感謝”ですか……?」
「自分が全く知らない世界に飛ばされた事について、怒ったりとかしないのかしら?」
説明を聞き終えた後に呟いたレジーニアの言葉を聞いたプリネは困惑し、レンは不思議そうな表情で訊ねた。
「そもそもその”零の至宝”とやらはこことは別次元の世界にいる存在との事なのだから、怒りを抱いた所で意味がない上非生産的な事だろう?それに”研究者”のあたしからしたら、今のあたしの状況はまさに”夢”のようなものだからね。何せ”研究対象が世界そのもの”なんだからね。」
レンの質問に対して答えた後意味ありげな笑みを浮かべたレジーニアの様子を見たリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「リィンさん達から話には聞いていましたが、”天使”として随分と変わった性格をされた方ですね……」
「うふふ、基本的に”魔族滅すべしが天使として一般的な考え”よりはよっぽど話がわかるから、レン達にとってはその方が都合がいいじゃない♪――――――ちなみにリィンお兄さん達が拾ってきたもう一人の天使―――ルシエルお姉さんだったかしら?そっちの方がどんな性格なのかしら?面識はあるのでしょう?」
我に返って苦笑しているプリネに小悪魔な笑みを浮かべて指摘したレンはレジーニアに訊ねた。
「ルシエルかい?彼女はそれこそ他の天使同様、君が今言ったような”天使として一般的な考えの持ち主”だよ。知と力を併せ持った戦闘型の天使で、階級に見合う戦闘能力もそうだがそれ以上に優れた智謀で状況に合った戦術を導き出して戦場を駆ける頭脳派だよ。しかも彼女が保有する部隊も強力な事もあって、魔族との戦いでも高い戦果を上げてきたからね。」
「へえ?まるでルファディエルお姉さんみたいな天使さんね。」
「問題は彼女が大半の天使としての一般的な考えである”魔族を忌み嫌っている”点ね……目を覚ました後、自分が今いる場所が自分にとっては”魔族”に分類される闇夜の眷属の飛行艇の中だと知った瞬間、戦闘に発展しなければいいのだけど……」
レジーニアの答えを聞いたレンは興味ありげな表情を浮かべ、プリネは複雑そ
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