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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
人と希望 前編
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たちだけは生き残ろうとしていたローグを含む大人たち。彼らを殺すためにエクリプスに魔力を集めさせ、それを使い過去に行き、全人類を殺す。

(そのためにはもっと緻密な計画が必要だ。エクリプスに魔力が溜まるまで、色々調査しよう)

魔力が充分な量溜まるまでの期間を使い過去に何が起こったのかを調べ、自分の意思で行く時代を決めるために時の狭間を掌握したレオン。そこからの彼は、その時代の天海を見つけ出し、多くの国を崩壊させた。
そしてホッパーを使い国王暗殺を企てたように見せかけ、レオンを一時戦闘不能にし回復期間を設けさせ、仲間となっていた天海を殺し、残った雑魚を自らの力で抹殺する。
計画通りだった・・・あと少しで目標にたどり着けそうだった・・・彼の最後の決めごと・・・それは・・・

















(お前たち全員を殺し、俺も死ぬ!!)

地に落ちそうになった彼は、踏みとどまることができた。それでも、いつ命の灯火が燃え尽きようともおかしくない状況に間違いない。

「シリル!!いけぇ!!」

この絶望から解放される。その希望に胸を膨らませる仲間たちの声援。しかし・・・

「くっ・・・」

シリルの魔力も下がり始めていた。

「まだ・・・あと少し・・・」

少年を突き動かすのは、目の前の敵をまもなく倒せるという希望。

「ここを乗り切れば・・・俺の勝ちなんだ」

そして青年を動かすのは、この戦いに勝利し、二人の少年を取り込めば完全に回復し、今度こそ全人類を滅ぼせるという希望。

「俺はここで終われない!!」
「終わらせる!!お前は必ず俺が止めてやる!!」

消えかけていた翼を両者再び最大限まで開かせていく。彼らが持てる全力。それを放つべく魔力を高めると、全く同じタイミングで敵へと飛び込む。

「滅竜奥義改!!」
「滅神奥義!!」

勝負を決する最後の一撃。全身全霊を賭けた二人の拳が・・・

「水中天嵐舞!!」
「絶対零度!!」

正面から衝突した。

彼らの力は拮抗しており押し合いになる。どちらが勝ってもおかしくないつばぜり合いだったが、最後に勝ったのはドラゴンの力だった。

バキッ

青年の残された最後の腕があらぬ方向へとねじ曲がり、消し飛ばされる。防御の術を失くした彼に、容赦なく少年の拳が突き刺さった。

「バカ・・・な・・・」

絶命寸前の出血量に追い討ちをかけるように腕を失った。普通だったらこれで完全に意識を失い、死に至ることだろう。
が!!この男はそれでもなおも踏み留まった。

「負けられない・・・俺は・・・」

両腕を失いいつ息絶えてもおかしくない状況の青年は、頬を大きく膨らませ戦いを挑もうと攻めてくる。
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