人と希望 前編
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開くと、眩しい光に目を細める。少しずつ慣らしていき、徐々に視界を確保していくと、目の前には懐かしい顔が目に入った。
「ローグさん、久しぶりですね」
ちょっと風貌は変わっており、痩せこけつつあったが、確かにそこには剣咬の虎のローグがいた。その後ろには、震えている人間たちの姿がある。
「ここにいるってことは、ローグさんも死んだんですね」
魔法を失ったシェリアを守るために天海へと挑んだレオン。しかし、この時の彼は力不足・・・様々な依頼をこなし続けていた疲労が祟り、彼を倒すことができずに殺されてしまったのだ。
「レオン・・・そうじゃないんだ・・・」
ここから見える人の数はかなり少ない。まだ戦争の序盤なのかはたまたこの被害で終息させられたのかと思っていると、彼の口から信じられない言葉を告げられる。
「ここにいるのが・・・今の人類の生き残りだ・・・」
「・・・え?」
最初は何を言っているのかわからなかった。次第に意味を理解してくると、生き残っている全員の顔を見る。
「リオンくんもカグラさんもやられたのか!?」
「あぁ・・・ただ、それはアルバレス帝国にではない」
そこからローグが説明してくれた。天海がアクノロギアと戦い命を落としたこと、そのおかげで戦力の低下を起こしたアルバレスに勝利し、ゼレフも命を落としたこと。そのあと、傷を癒したアクノロギアを妖精の球体に閉じ込めようとしたが失敗したこと。そして、アクノロギアを倒すためにレオンをRシステムを使用し蘇らせたこと。
ただ、レオンはあることが腑に落ちなかった。
「Rシステムを起動させる魔力はどこから?」
Rシステムは27億イデアもの魔力が必要になる。それは大陸中の魔導士が集まっても足りないほどの大きな魔力。ほとんど生き残りのいない現在で、それが集められるとは思えない。
「お前は第三魔法源を知っているな」
「ウルティアさんがシェリアにかけた・・・」
未来の力を今に全てを解放する特殊魔法・・・時の魔法を操るウルティアならではの魔法だったが、それが今回のキーになった。
「それを使い、魔力を無理矢理に集めた」
「!?」
第三魔法源を解放させた魔導士たちに魔力を集めてもらいようやく27億イデアもの魔力を集めた。だが、レオンはそれで嫌な汗を感じた。
「誰が・・・それを解放したんだ?」
先の魔法でパワーアップすれば永久的に魔力は回復することはない。それなのに、ここにいる人間全員から魔力を感じるのはおかしいことなのだ。
彼のその問いに、ローグは奥歯を噛みながら答えた。
「ウェンディとソフィアが中心になってくれた。自分たちの生命力も使い
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