暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン29 雷鳴瞬く太古の鼓動
[9/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
のミセラサウルスを再び手札に加える場面。この方法であれば、少なくとも究極伝導恐獣とオヴィラプターには完全効果耐性を付与することができる。
 だがその方法だと天使族であるアーティファクト・モラルタとサイバース族のセキュア・ガードナー、そして雷族の超雷龍が無防備なまま残ってしまう。お互い手札もない今の状況では、取れる手も限られているはず。ならばここは戦線を維持し、次を牽制するのが無難な手か?
 兜はまだ、気が付いていない。もはやどんな手を取ろうとも、勝負の大勢はほぼ決していることに。真綿で首を絞めていくかのごとく、確実に敗北がそのすぐ後ろにまで迫ってきていたことに。

「……縄張恐竜(ビートラプトル)、守備表示!」

 縄張恐竜 守2000

「この縄張恐竜は1ターンに1度だけ戦闘破壊された際に同名モンスターをリクルートでき、さらにこのモンスターが存在する限りエクストラモンスターゾーンに存在するあらゆるモンスターは効果が無効となる。私のセキュア・ガードナーも、当然この効果を受けてしまうがね」

 だがそれを差し引いても、私のライフは4000。攻撃力5000でのワンショットキルでも狙いに来ない限り、考えなくてもいいだろう……これは口には出さず、心の中で算段するにとどめておいた。
 兜に思いついた、これが最善のリクルート先。だがそれを見てなお、鳥居の態度は崩れなかった。

「くだらないな。やはりあなたは、前よりも弱くなっている……魔界劇団−エクストラのペンデュラム効果を発動。相手フィールドにモンスターが存在する場合、このカードは1ターンに1度だけ特殊召喚できる」

 魔界劇団−エキストラ 攻300

 光の柱のうち片方が消え、その中央に浮かんでいた3人組がふわふわと降りてくる。だがそれは、効果を生かすためではない。すでに、その仕事は終わっている。

「レベル1モンスター、エキストラを真下のリンクマーカーにセット。リンク召喚、リンクリボー。これで縄張恐竜の効果は、リンクリボーが肩代わりする」
「しまった……!」
「さて、俺のモンスターは裏守備にされてしまったわけだが。例え表示形式が変わろうと、このカードが闇属性のペンデュラムカードという情報は消えはしない。その条件を満たすプリティ・ヒロイン、そしてティンクル・リトルスターの2体をリリースすることで、このカードはエクストラデッキから特殊召喚できる。融合召喚、覇王眷竜スターヴ・ヴェノム!」

 縄張恐竜に睨まれて震えあがるリンクリボーの真後ろに2体の魔界劇団が溶け合い、蛍光色のラインを全身に持つ紫毒の竜に変化した。そしてこの局面では、究極伝導恐獣の持つ強大な制圧力がそのまま兜に牙を剥く。

「スターヴ・ヴェノムの効果を発動。互いの場か墓地に存在するモンスター1体を選択する
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ