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自然地理ドラゴン
あとがき
あとがき

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 この物語の構想は、前に『僕は生き残りのドラゴンに嘘をついた』という短編を書いたとき、「なんだかデュラかわいそうだなぁ」と思ったところから始まりました。
 本作でも同胞には会えませんでしたが、大魔王には会えました。
 良かったね、と作者としてはデュラ氏に声をかけたいと思います。笑

 まだ『僕は生き残りのドラゴンに嘘をついた』を読まれていないかたは、5〜10分くらいで読める長さなので、是非読んで下さるとうれしく思います。本作単体でも読めるように書いたつもりですが、どちらも読んで下さるとより楽しめると思います。


 さて。
 この作品の裏テーマとしては、「自然地理」と「アンデッド」の二つがありました。

 まず自然地理。
 だいたいのかたは地理と聞くと人文地理を思い浮かべると思うのです。クイズ番組で地理の問題があるときも、地名や史跡名、名産品などを答えさせる問題が多いと思います。
 ですが、私は地形・気象気候・水文・植生などの自然地理も同じくらい大切なお勉強であると考えている一人です。残念ながら自然地理学が勉強できる大学は少なく、マイナージャンルになっている感がありますが、人と自然との繋がりを考えられる大変素敵な分野だと思いますので、もっと認知されればよいなと考えています。

 そしてアンデッド。
 子供のころ某国民的ファンタジーゲーム作品をプレイしていて、ふと、アンデッドって人口知能ロボットに性質が近いのでは? と思ったことがありまして、増殖能を獲得すればいよいよ人類代の終了か? などと妄想を膨らませたことがありました。
 まあ本作でシドウ氏が申しております通り、自然地理学的にはアンデッドは存在すべきではないものとなります。食物連鎖ピラミッドから完全に外れますから。
 現実世界のAIロボットはどうなのでしょうかね? 自己学習機能・自己修理機能・自己複製機能などを身に付けたAIロボットというのは十分に現実的ですが、食物連鎖からは完全に外れます。地球環境システムは彼ら(それら?)に居場所を与えるのでしょうか?
 もし与えないなら……? 遠い未来、宇宙に出て栄えているのは人間ではなくAIロボットたちだ、という展開もあるのかもしれません。
 え、妄想しすぎですか? でもこういうことを考えるのって楽しいです。


 本作は2016年6月から書き始めました。短編も合わせますと人生で四番目に書き始めた作品でした。
 ここまでお付き合いいただきましたかたに感謝申し上げます。
 本当にありがとうございました。
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