ちいさなしまのおはなし
闇に潜む者
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上はもう無理だろうと判断した子ども達は、デジモン達を寝かせることにした。
1階の部屋は書斎とか、寝泊まりするには相応しくない部屋ばかりだったらしいので、一行は2階へ行く。
そう言えば2階は2年生の3人とそのパートナー達が散策していたはずだ。
アグモン達を無理やり立たせて2階への階段を上がると、その階段を下りようとしていた最年少と鉢合わせした。
「太一さん?」
「お兄ちゃん、どうしたの?」
「1階はもう終わったの?」
「おう、まあな」
「ガブモン達が眠そうだからさ。先に寝かせちゃおうと思って」
そっかぁ、って賢は治の言葉に納得する。
2階は1人部屋が多かったが、1室だけ全員が寝られそうな部屋もあったので、そこに案内してやった。
眠くて眠くてフラフラになっているアグモン達の手を引いて、その部屋へと入る。
ベッドが10台、太一達はアグモン達をそれぞれベッドに放り込んで、再び1階へと降りる。
「さあって、粗方回っただろうし、飯にでもするか?」
「そうね。お腹も空いちゃったし」
まだ散策が終わっていない箇所もあるが、進化をしていないが故に元気が有り余っているブイモン達が特に反応を見せていないから、危険なものはないだろう、と子ども達は判断し、やっと気を抜いた。
途端に空腹を覚え、まずは腹ごしらえをしよう、ということになった。
何処か食べるところはないだろうか、とまだ散策していない、階段のすぐ傍にある廊下へ向かう。
「……あれ、大輔くん」
「はい?」
「まだブイモンと手を繋いでたんですか?」
先を歩く上級生の後をついていく下級生達。
光子郎は何げなく、背後をついてくる最年少の方を見て、そう口にした。
ここに来る前、ムゲンマウンテンで様子がおかしかった大輔達最年少は、山を下りるまで、否、この屋敷に入るまでずーっとパートナーと手を繋いだり、抱きかかえたりしていたのだが、ムゲンマウンテンで恐ろしい目に合ったからなのだと思っていた。
行きの登り道では何ともなかったのに、帰りの下り道で唐突にデジモンに襲われた挙句、突如として崖崩れに襲われたのだ。
大輔達の様子がおかしくなったのは、その後だった。
だからミミは早く山を下りようと主張し、疲れてフラフラになっていたデジモン達を見て、今日は何処でキャンプをしようか、という話をしている最中に、この屋敷を見つけた。
それまでずーっとずーっと、大輔はブイモンと手を繋いで、賢とヒカリはパタモンとプロットモンをそれぞれ抱っこしていた。
もう安全は確保されたのに、どうしたのだろう、と1度に気になってしまったら聞かずにはいられない光子郎は、つい冷たい口調で尋ねてしまう。
それだけではない。
「ブイモン達、ずーっと黙ってるけど、どうかした?」
光子郎の言葉で、ミ
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