第七幕その五
[8]前話 [2]次話
「茶道で出す和菓子のね」
「あの色々な配色がですか」
「難しくて」
「自信がないですか」
「三色団子は作れるの」
自信を以てというのです。
「一色一色でお団子をそれぞれ作って」
「串に刺してですね」
「出来るから」
だからだというのです。
「いいけれど」
「それが、ですか」
「そう、けれどね」
それでもというのです。
「淡い赤や青や白で奇麗に配色してるでしょ」
「そうした和菓子は」
「小さい中にね、それがね」
「難しいですが」
「ケーキのそれは出来るけれど」
「他のお国のケーキですね」
「あっ、ロシアのケーキはね」
ケーキはロシア人のナターシャの言葉に応えました。
「言われてみれば」
「そうなんです、スポンジの柔らかいものでなくて」
「焼き菓子よね」
「クッキーにも似てますね」
「そうしたもので」
それでというのです。
「あのスポンジのケーキとはです」
「貴女は分けて考えているわね」
「そうしています」
こうケーキにお話するのでした。
「ロシアのケーキ、それ以外のお国のケーキだと」
「そうですね」
「考えています」
「そうなのね」
「はい、それで他のお国のケーキは」
「生クリームとフルーツでね」
そうしたものでというのです。
「配色出来るでしょ、中華菓子もね」
「配色にですね」
「そこまで苦労しないけれど」
「奇麗にしても」
「和菓子のあの小さな中に淡い色で調和も考えて配色して」
「宝石みたいにすることが」
「本当に難しくて」
それでというのです。
「苦労してるの」
「そうなんですね」
「自信がないわ」
「クッキーさんでも」
「日本といいますと」
ここでフェアリーの若い人が行ってきました。
「果物だと柿や枇杷ですね」
「そうしたものも使って」
ケーキはふェアリーの若い人にも応えました。
「お菓子を作っても」
「いいですよね」
「ええ、確かに」
「我が国でも最近作ってます」
「柿や枇杷も」
「そうしています、梨も」
こちらの果物もというのです。
「洋梨でなくです」
「アジアの梨ですね」
「はい、日本にもある」
そうした梨をというのです。
「作っていまして」
「食べられるのね」
「そしてお菓子を作る時も」
その時にもというのです。
「使えます」
「そう、それじゃあ」
「よかったらお使い下さい」
「そうさせてもらうわね」
「どうぞ」
フェアリーの若い人はケーキに笑顔で応えました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ