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ペルソナ3 ファタ・モルガーナの島(改定版)
【 転 】
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慌てて後に続く。
突然目の前に現れた4人を見て、幾月が驚きの表情を浮かべた。
「幾月!」
美鶴が厳しい声で呼びかける。
「おやおや、君達・・・。これは驚いた。まさか侵入者が君たちだったなんて・・・。」
幾月は芝居がかった様子でそう言いながら立ち上がった。
絵本の王子様のごとくきらびやかな服装。頭にはキンキラの大きな王冠。カボチャパンツに真っ赤なマントというふざけた出で立ちだ。
その瞳は金色に光っていた。
「僕の宮殿にようこそ。なんだ・・・君達なら、こそこそと忍び込んだりする必要なかったのに・・・。正面から来てくれれば大歓迎したんだよ。」と手を広げてにこやかに語りかけて来る。
「ふざけるな。お前は私達をだまし、お父様を殺し、世界を滅ぼそうとした。何が目的だ。説明してもらうぞ。」
美鶴が前に進みながら、怒りを込めて厳しい口調で問い質す。
「世界を滅ぼす? とーんでもない。そんなことするものか。ただ僕は世界を作り替えようとしただけだよ。まあ・・・僕の都合の良いようにだけどね。」
幾月は相変わらずゆったりとした口調で穏やかに話し続ける。
「なんだと。」
「全てのアルカナのシャドウを揃えることで、全ての人間からシャドウが抜け出し、世界は意志力を失った影人間だけになる。そこから作り直すのさ。僕の思い通りの世界に・・・。桐条君。これはもともと君のお爺様である桐条鴻悦の発想なんだよ。」
「な・・・」美鶴は絶句した。
「前回の試みは、岳羽君のお父さんのせいで台無しになってしまったけど、10年間 ひそかに準備しながらリトライのチャンスを待っていたのさ。邪魔な君の父上、武治氏ももういない。今度こそ、うまくいく。世界を思い通りに作り直して、僕はその新世界の皇子となるのさ。」
幾月は嬉しそうにそう言うと、両手を広げたままマントを翻し、舞い踊るようにくるくると回った。狂気の沙汰としか言えない。一同、唖然としてその異常な姿を見つめた。
「お前はもう死んでいるだろう。」
真田があきれたように言った。
「僕が?・・・何を言ってるんだい?」
幾月はぴたりと動きを止めると、不思議そうに真田の方に顔を向ける。
「覚えていないのか。お前は学園の天文台から落ちて死んだんだ。死亡は確認されている。」
真田が厳しい声で決めつける。
「なにを馬鹿なことを・・・そんなこと・・・。」
幾月は笑い飛ばすようにそう言いかけて、そこで言葉を切った。
そして、いきなり動揺した表情が浮かべる。
「そんな・・・ばかな・・・。」
みるみる青ざめていく。
「そうだ・・・僕は・・あの時落ちて・・・。」
次第に何かを思い出してきたのか、口を開けたまま凍り付いたように動きを止める。
やがて「あああああ・・・。」と声を張り上げながら頭を抱えてうずくまった。
突然の変貌に美
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