【 承 】
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まずやる事がある。」
モルガナがひと際高く声を上げた。
「やる事?・・・なんだ?」真田がモルガナに聞き返す。
「オタカラをいただくのさ。」
モルガナがニヤリと笑った。
「オタカラ?・・・お前、本当にコソ泥するつもりなのか?」
真田がさげすむような口調で言う。
「そうじゃねえよ! オタカラというのは、奴を歪めている欲望の源のことだ。それを奪えば、奴の心の歪みが無くなって『改心』する・・・はず・・・。」
「はずっ・・・て、試したことないの?」ゆかり があきれたように訊いた。
「う・・・まだ・・・成功したことは無い。」モルガナの声が急に小さくなる。
「オタカラがある場所は感じ取れるんだが、実物はまだ見たことは無いんだ。」
「じゃあ、本当に改心するかもわからないわけだな。」真田がたたみかける。
「いや、歪みの源を奪うんだ。絶対に改心はする・・・はず・・・。」
モルガナのもの言いがどんどん自信なさげになってきた。
「それで、改心するとどうなるの?」『彼』が穏やかに尋ねた。
「歪みが治り、自分のしてきたことを後悔するようになる。つまり真人間になる。歪みが無くなるから、当然パレスも消える。」
「つまり、この島から出られるということね。」ゆかり が勢い込んで言った。
「・・・はず・・・。」モルガナの声がますます小さくなる。
「はずって・・・。」ゆかり はため息をついた。
「それで、そのオタカラっていったいどこにあるのよ?」
「まだわからねーが、ここからすぐ近くに感じる。方角的に、きっと玉座の近くにある・・・はず・・・。」
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