暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第3章(原作3巻) 可能性の道標(アウトレンジ)
第23弾 闇夜の誘い(クロス・レンジ)
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るで」

 蘭豹の言葉の後、物陰から姿を現したのは???マキであった。

「……マキ」
「樋熊、お前尾行に対しての感覚が鈍っとらんか?」
「滅相もございません……と、マキは何してるんだ?」

 蘭豹の言葉に頷いた俺は、マキへと問い掛ける。

「帰ろうとしたら怪しい動きをしているシュウ君が見えたから」
「……そうですか」

 落ち度が完全に俺にあったことを悟った俺は蘭豹の方へと向き直る。

「それで、今回はなんなんですか」

 改まって聞き返した俺に対して、蘭豹はこう返す。

「決まっとる。お前のランク考査や」

 ランク……考査? 

「南郷先生がいらっしゃるということは……」
「そや。狙撃科や」
「試験内容は?」

 俺の質問に南郷が口を開く。

「今から???レキと戦ってもらう」

 その言葉の後、初夏を匂わせる夜風が俺とレキの間を駆け抜けた。
 まるで、嵐の前の静けさ、と言わんばかりに。
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