第3章(原作3巻) 可能性の道標(アウトレンジ)
第23弾 闇夜の誘い(クロス・レンジ)
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俺。
「その話マジか?」
『理子は嘘つかないよ?』
……確かに。理子は人の事を茶化したりはするが嘘を付いた試しがない。
「分かった。信じる。それで、日時とかは?」
『この件が片付いてからだね〜』
「了解。また何かあったら言ってくれ」
『うん。シュー君もマッキーと楽しんできてね!』
一言余計だろ……と、内心でボヤいた俺は通話を終了する。
「しかし……なんで理子が……」
そこまで考えたところで、俺はその思考を遮る。
今はこのことを考える必要はない。当人に会えるなら、そこで聞けばいい。
そう自身に言い聞かせた俺は、横浜駅へと向かう。
来た道を歩く事数十分後、横浜駅に着くと見慣れた姿を見つける。
すると、向こうもこちらに気づいたらしく駆け寄ってくる。
「お待たせ」
「私も今来た所だよ」
微笑みながらそう答えるマキ。
どうでもいいけど、今の俺達は普段の武偵高の制服ではなく私服である。勿論、防弾繊維製のな。
俺は黒の半袖パーカーにジーパン。
マキが白地のワンポイントTシャツにベージュのカーディガンを羽織り、デニム生地のショートパンツと言った格好である。
「しかし……本当に横浜で良かったのか?」
「うん。前々から行きたかった所もあるからね」
なるほど、と納得した俺は頷く。
「因みに最初はどこから行くつもりだ?」
「とりあえず海沿いからかなぁ」
「了解」
そう返した後、俺とマキは歩き出す。
そんなこんなで汽車道を通り最初に訪れたのは、かの有名な赤レンガ倉庫。
「デカいな」
「そうだね。中入ってみよ?」
小学生並みの感想を述べる俺と、それに同意してくれるマキ。
そんな俺達は、赤レンガ倉庫の中に入り30分程ウィンドショッピングを楽しむ。
そして赤レンガ倉庫を出た後、みなとみらい線に乗り元町・中華街駅へと向かう。
「平日なのに割と混んでるな」
地下の駅舎から地上に出た俺の第一声はそれであった。
今更だけど、もっとマシな言葉なかったのかな俺……。
「みたいだね。ところで、何食べる?」
「うーん……見ながら考えたい」
「そっか。じゃあ、いこ」
マキと共に歩き出す俺は、人混みの中へと歩いていく。
その後、横浜中華街を満喫した俺達はランドマークタワーへと向かう。
「色々回ったけど、〆はここか?」
「うん。展望台から夜景が見たくてね」
気恥ずかしそうに笑いながら、そう答えるマキ。
その様子に、つられて俺も微笑む。
そんな調子で69階の展望台へと上がる俺達。
そこで目にしたのは、ライトアップされたパシフィコ横浜と海を挟んで奥にある首都高の橋をメインと
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