第六十三話 悪霊の滝
[7/7]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
し方が分からないし、食べられそうも無かったから放って置いたのよ」
「食べられそうって……それよりも、この場違いな工芸品……じゃなかった、雷鳴の杖の弾は?」
「それなら、みんな使って、殆ど残されて無いわ。そうしないと生きて行けなかった」
「……大変だったわね」
「ありがとうねアニエス。もう遅いし、そろそろ帰りましょ?」
「良いけど、アワサは何か収穫はあった?」
「収穫なし。一年前まではこの空洞内を山積みするほど有ったのに、僅か一年で使い果たしてしまったようね」
「それじゃあ、どうやってこれから戦うの?」
「……弾はまだ残っているし、雷鳴の杖が無くたって戦いようはあるわ。でも、きっと多くの犠牲を払う事になったでしょうけど、ね。
アワサは、雷鳴の杖の力が無ければ自分達がいかに無力化か、戦士としての直感で読み取っていた。
「……」
「アニエス達と出会ったのも、デガナヴィダの言葉を借りれば『大精霊の思し召し』なのかも。あ、デガナヴィダってのは私達のリーダーの事ね」
「アワサ……」
「さ、帰りましょ」
「……そうね」
洞窟へ入る時のアニエスはアワサの後に着いて行くだけだったが、出る時はアニエスはアワサは隣同士、肩を並べて出てきた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ