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ドリトル先生の野球
第六幕その十一
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「一度ね」
「お話してみたいですね」
「うん、人柄も悪くないそうだけれど」
「そうですか」
「真面目で努力家で温厚でね」
「そうした人ですか」
「意地悪でも傲慢でもないみたいだよ」
 そうした困った要素はないというのです、トミーにお話しました。
「礼儀正しくて後輩には優しくてね」
「いい人なんですね」
「そうみたいだね」
「それはいいですね」
「ただ、煙草は吸わないけれど」
 それでもというのです。
「お酒が好きということはね」
「そのことはですか」
「酒乱ではないそうだけれど」
「そこが問題ですね」
「お酒はやっぱりね」 
 こちらはというのです。
「飲み過ぎるとね」
「身体によくないですね」
「特にスポーツ選手にはね」
「それでそのことがですね」
「少し心配かな、けれどね」
 それでもと言う先生でした。
「人間完璧な人なんてね」
「いないね」
 王子が応えました。
「それこそ」
「そうだね」
「だからだね」
「お酒が好きでも」
 それでもというのです。
「それ位はね」
「仕方ないんだね」
「そうなるよ」
「そうだね、じゃあ」
「お酒のことは」 
 そのことはというのです。
「そうしたところもある」
「そう考えて」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「観ていけばいいし彼自身もね」
「やっていくことだね」
「そうなるよ、食べものの好き嫌いは」
「それは、だね」
「別にないみたいだし、ただかなり食べるそうだね」
「スポーツ選手だしね」
「うん、僕達より遥かにね」
 それこそというのです。
「力士さんみたいに食べるそうだよ」
「やっぱり身体を動かすと」
「それだけね」
 まさにというのです。
「食べるよ」
「そうだよね」
「もうそのことはね」
「仕方ないね」
「しかも若いから」
 このこともあってというのです。
「食べるよ」
「そうだね」
「そしてここで何でも食べると」
「バランスよく」
「本当にいいんだ」
「そうだよ、それとね」
 先生はさらにお話しました。
「煙草を吸わないこととは何といってもね」
「いいことだね」
「そうだよ、あれは本当にね」
「身体に悪くて」
「スポーツ選手には特にね」
「よくないからだね」
「吸わないことがね」
 まさにというのです。
「第一だよ」
「それであの人もだね」
「うん、吸わないから」
 それでというのです。
「僕はいいと思うよ」
「先生煙草には特に言うね」
「麻薬は論外にしてもね」
 こちらは言うまでもないというのです。
「煙草はとにかく身体特に肺に悪いから」
「スポーツ選手は激しい運動をするからね」
「その肺を特に使うからね」
「体力にも関係
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