ちいさなしまのおはなし
おもちゃの町
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いく。
ひょっこり顔を覗かせたヌメモンが、遠ざかっていくもんざえモンを確認して、息を吐きながらミミ達に言った。
ミミとパルモンもひょっこりと顔を覗かせて、安堵の息を吐いた。
しかし、とパルモンは首を傾げる。
おもちゃの町を守っているはずのもんざえモンが、何故こんなところにいるのか。
もしかしたらおもちゃの町で何かあったのでは?と言うと、ミミ達を助けてくれたヌメモンが口を開いた。
『ねえねえ、お姉ちゃん。お姉ちゃんもしかして、誰かとはぐれなかった?』
「えっ!?なっ、何で知ってるの!?」
『あーやっぱり。俺の仲間が、幼年期みたいにちっちゃい奴らが、仲間とはぐれちゃったから探してやってくれって頼んできたんだ。パタモンとプロットモンと……あと青いのが一緒だったぜ。知ってる?』
『パタモンとプロットモン……青いのってことはブイモンね!?ってことは!』
「大輔くん達だわ!さっきバラバラになっちゃった時ね!」
大輔達は地下水道ではぐれたのだが、逃げることに必死だったミミは、そんなことに気づきもしない。
「行こう、パルモン!」
『ど、何処に?ダイスケ達も探してるだろうから、何処にいるか分からないでしょう?』
『それなら大丈夫だ。おもちゃの町で集合しようってことになってるから、お姉ちゃん達はおもちゃの町を目指しな。俺は他にもいないか探してくるから』
「うん!ありがとう、ヌメモン!さ、パルモン、目的地は分かったから行きましょう!」
『……もんざえモンの様子も気になるし、ちょうどいいわね。うん、行きましょう』
「あっ、ミミさぁん!」
『パルモーン!よかったぁ!』
おもちゃの町へ向かう道すがら、ミミは林の向こうから聞き慣れた声を聞いて、そちらの方に顔を向ける。
最年少の3人とそのパートナーが、おーいって手を振りながらミミの下まで走ってきた。
自分よりもちっちゃい子達とは言え、ようやく仲間と会えたという安堵から、ミミはその場にへなへなと崩れ落ちてしまった。
大輔達が慌てて駆け付けてくれたが、ちょっと疲れちゃっただけ、って誤魔化して、気力を振り絞って何とか立ち上がる。
そしてようやく、ミミは真相を知ることになる。
大輔達は地下水道でヌメモン達から逃げる際に、はぐれていたということを。
えーってミミとパルモンは驚愕の声を上げた。
「ミミさん、気づかなかったの?」
『ヒドいわ。アタシ達、ミミ達の前にいたのに』
『ご、ごめんね?逃げるのに必死で、気づかなかったの』
「アタシも、ごめんなさい……」
「いいっすよー、こうして合流できたんすから」
『そーそー!とにかくおもちゃの町に行こうぜ!タイチ達ももういるかもしれないし!』
まずは他の子ども達と合流することが先決である。
大輔達は
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