第四部
Rebirth Day
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らないが、上位存在は焔のことがお気に入りらしい。
「宿主が焔に師匠や闘技者として以外の感情を持ってないことは解ってる。今は女に興味が無いってこともな」
紫闇は憧れの大英雄《朱衝義人》のようになりたくて【魔術師】になったのだ。
自分の人間関係を蔑ろにすることは無いが、才能の足りない自分が恋愛にうつつを抜かしている余裕など有りはしない。
「悪いな。俺はお前を殺して肉体を奪う。何回も戦って勝ったお陰で同化が進んでるからな。今回勝てばお前は消えるだろう。俺は立華紫闇に成り代わる。そして《黒鋼焔》を、俺が惚れてる女を悦ばせてやるんだ」
紫闇は上位存在の見せた人間臭さに興味や好感のようなものが湧き上がる。
何度も殺されているのに。
こいつがこれだけ必死になっているのなら自分も応えてやるべきだと解禁する。
「良いのか紫闇?」
ここは紫闇の中に有る空間。
紫闇に宿るレイアの疑似人格も具現化することが可能なのは当然のこと。
「お願いします」
レイアが紫闇に吸い込まれた。
体の【魔晄】が流れを変える。
レイアが内から話す。
「紫闇。魔晄を『流す』という行為は魔術師ならば意識してやっている。だが『無意識』でやっているような術師は少ない」
紫闇くらいの魔術師でもそうだ。
しかし今は出来ている。
「更に速く、スムーズに。魔晄の流れをもっと良いものへと変える。【練氣術】の性能も上がるぞ。先ずは『部位』の概念を取り払う」
頭や腕や足。
どれか一つでは部位だ。
しかし体は部位ごとに成り立っていても何処か一部分だけのことではない。
全て揃って『肉体』である。
そこに納まる『魂』も然り。
魔術師の武器である【魔晄外装/ファーストブレイク】は魂から出来ているのだから。
そして外装は持ち主である魔術師の『精神』から強く影響を受けるもの。
「体・心・魂。三つの力で戦えれば紫闇は今とは比べ物にならない程の高みへ至る」
上位存在から奪った魔晄の能力枠。
その最後の枠を埋める能力が目覚め、その一撃は上位存在を喰らい尽くした。
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